「コロナは風邪」に潜む〝万能感〟社会的に終わらせたがるわたしたち
陰謀論もスピリチュアル系も陥る幻想、思考することを拒む「死の問題」
新型コロナウイルスを巡っては、「コロナはただの風邪」などとして根拠のない情報を信じたり、緊急事態宣言後も外出が減らない「コロナ慣れ」が起きるなど、現実逃避とも言える行動が起きました。ワクチンの接種が始まったとはいえ、医療機関は今も危機的状況と背中合わせであるのに関わらず、なぜ「なかったこと」にしようとするのでしょうか? すべてをコントロールできると考える〝人間の万能感〟が見えなくしているものについて考えます。(評論家、著述家・真鍋厚)