「学校は手段」ひきこもりと共に30年、富山の寮「はぐれ」は焦らない

「自力で飯を食っていければいい」

竹田 和博
富山総局

10~20代前半の寮生が暮らす10人部屋=2019年5月19日、富山市万願寺

富山市内の田園地帯に、不登校やひきこもり、ニートを経験した若者たちが寝食をともにしながら自立を目指す寮がある。寮生は農作業に汗を流しながら生活リズムを整え、通学やバイト、就職へと進んでいく。不登校やひきこもり、ニートとひとくくりにされる人たちも、一人一人が抱える事情や歩んできた道のりは違う。昨年の夏まで半年余りにわたって寮に通い、その感を強くした。寮での暮らしぶり、寮生やスタッフの言葉には、当事者との関わり方や支援の環境を考える際のヒントがあふれていた。そんな取材の記録を振り返る。(朝日新聞富山総局・竹田和博)

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