あさのあつこさん「今のあやまち忘れないで」日常失った子どもたちへ

今の混乱を経験したあなたたちにしか言えない言葉があるはずなんです

休校中、登校する児童。保護者の事情などで自宅で過ごすことが難しい児童を受け入れた小学校では、感染予防のため席を離して自習していた=2020年3月2日、大阪市西区の堀江小学校、細川卓撮影

まもなく4月。不安な中で、進級や進学を意識し始めた人も多いかもしれません。3週間前に、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的で、安倍晋三首相が全国の小中学校に一斉休校を要請しました。友達と離ればなれになったまま卒業したり、家で心細く過ごしたり……、多くの子どもたちが、当たり前に続くと思っていた「日常」を失った3週間だったと思います。子どもたちへ今伝えたいことを、野球少年を描いた小説「バッテリー」で知られる作家のあさのあつこさん(65)に聞くと、「今感じていることを忘れないで」と話しました。「未来に『あやまち』を起こさない手助けになるから」と語った思いを聞きました。(朝日新聞岡山総局記者・華野優気)

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