「悪くて死ぬだけ」ムスリム中田考「諦め」と生きづらさ打破する言葉

イスラム教徒が語る、生きやすくなるヒント

神戸 郁人

イスラム法学者の中田考さん。その強烈な主張から、「生きづらさ」への処方箋(しょほうせん)について考えます

「一体、誰に承認されたいんでしょう? 私は幻想だと思います」。イスラム法学者の中田考さん(59)は、大学生の頃にムスリム(イスラム教徒)となり、最前線で研究を続けてきました。「自分だけでつくったものなんて、何もない。能力も、才能も、環境も」。そう語りながら、大学を辞めた後も学生たちと勉強を続けています。神という絶対的なものを信じ、「自分ではどうしようもできない現実がある」と知ることで見える風景。独自の視点から導かれる、その強烈な主張が伝えるのは、自分や他人への期待を手放す意味でした。(withnews編集部・神戸郁人)

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