一発勝負で「人生決まる」中国の大学入試 高校はメンタルケアに注力

rong zhang

大学入試会場の外で、「加油(頑張れ)」と紙を掲げる女の子=2019年6月7日、ハルビン、黒竜江省

 中国の大学入試は6月にあります。試験の「高考(ガオカオ)」は「現代の科挙」と呼ばれるほど、中国人にとっては一大事。日本と違い、中国では大学や専攻ごとの試験は原則的に行われないため、高考の結果だけが合否の判断材料になります。

 かつては「千軍万馬が丸木橋を渡る」と例えられるほど、競争が熾烈だった高考。しかし近年、各大学が学生の募集人数が大幅に増やす「拡招」が続き、2018年に大学の合格率が80%を突破。日本と同じような「全入時代」を迎えつつあります。それでも将来の就職を考え、学力上位の大学を狙う競争は依然として激しいものです。そうした受験生たちの精神面を案じ、学生のメンタルケアに力を入れる高校も出ています。

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