2017年11月10日

子どもの名前に「胱」ってアリ? 〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く

漫画「キラキラネーム」の一場面=作・吉谷光平さん

 見た目やイメージだけで選ぶ名付け親が増えている? ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが描きました。

漫画「キラキラネーム」=作・吉谷光平さん

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 戸籍法で名前は「常用平易な文字を用いなければならない」と定め、使える漢字として計2999字を規則で指定している。ただし漢字の読み方は自由。「一ニ三」と書いて「ワルツ」「ドレミ」と読むなど漢字本来の読みではないあて字も認められている。

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漫画「キラキラネーム」の一場面=作・吉谷光平さん

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 出産・育児雑誌などで「たまひよ」ブランドを展開するベネッセコーポレーションは毎年、赤ちゃんの人気名前ランキングを発表している。昨年は約1万8千人を調査し、男の子は「蓮」(れん)、女の子は「陽葵」(ひな)が最も多かった(読みは主な例)。

 同社の藤森園子さんは「『生まれたら○○くんと呼びたい』などの理由で、最近は名前の音や読みを先に決め、あとから漢字を選ぶ方が多いです」と話す。同社の名付けに関する本でも3年ほど前から、音や読みから名前を探すコーナーを一番先に出したものもあるという。

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漫画「キラキラネーム」の一場面=作・吉谷光平さん

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 漢字の研究者である早稲田大の笹原宏之教授は、親が名前の漢字を選ぶにあたって、一般に知られていない典拠から探し出すことは昔からあるが、近年、意味や成り立ちを考慮せずに「見た目やイメージだけで選ぶ名付け親が増えている」と懸念する。

 笹原教授が2004年に国が定める人名用漢字を増やす改訂に携わった際、命名者から役所に使いたいと要望があった漢字を調べると「胱」があったという。

 尿をためる「膀胱(ぼうこう)」で使う漢字で、月は「にくづき」という部首。本来は「肉」の象形で、「肺」や「肝臓」などの偏と同じだ。お月様の月と異なるが「月と光でロマンチックなイメージを持った人がいたのではないか」と推察する。

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漫画「キラキラネーム」の一場面=作・吉谷光平さん

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 他にも「生臭い」という意味を持つ「腥」が何件もあった。こちらも見た目から「月」と「星」で良いイメージを持ち、「せい」という名前に使おうとしていたのではないかという。

 現時点で、この2字は使用が認められていない。

 最近はパソコンやスマホでひらがなを変換をすれば、知らない漢字も出てくる。笹原教授は「すてきな漢字を見つけたからと、感覚的に名付ける人が増えている。名付け親は、その名の子どもと周囲がどんなふうに思うのか、よく想像してみることが大切ではないでしょうか」と話す。

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 【よしたに・こうへい】 漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。漫画アクションで「あきたこまちにひとめぼれ」を連載中、月刊ヤングマガジンの連載「ナナメにナナミちゃん」の単行本1巻が発売中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。