見た目やイメージだけで選ぶ名付け親が増えている? ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが描きました。


同社の藤森園子さんは「『生まれたら○○くんと呼びたい』などの理由で、最近は名前の音や読みを先に決め、あとから漢字を選ぶ方が多いです」と話す。同社の名付けに関する本でも3年ほど前から、音や読みから名前を探すコーナーを一番先に出したものもあるという。

笹原教授が2004年に国が定める人名用漢字を増やす改訂に携わった際、命名者から役所に使いたいと要望があった漢字を調べると「胱」があったという。
尿をためる「膀胱(ぼうこう)」で使う漢字で、月は「にくづき」という部首。本来は「肉」の象形で、「肺」や「肝臓」などの偏と同じだ。お月様の月と異なるが「月と光でロマンチックなイメージを持った人がいたのではないか」と推察する。

現時点で、この2字は使用が認められていない。
最近はパソコンやスマホでひらがなを変換をすれば、知らない漢字も出てくる。笹原教授は「すてきな漢字を見つけたからと、感覚的に名付ける人が増えている。名付け親は、その名の子どもと周囲がどんなふうに思うのか、よく想像してみることが大切ではないでしょうか」と話す。

【よしたに・こうへい】 漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。漫画アクションで「あきたこまちにひとめぼれ」を連載中、月刊ヤングマガジンの連載「ナナメにナナミちゃん」の単行本1巻が発売中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。