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無印良品パンフ、北海道地震でなぜ注目?「いつもの備え」情報が満載

ネット上で公開されている「無印良品」の防災パンフレット
ネット上で公開されている「無印良品」の防災パンフレット 出典: 良品計画の特設サイト

目次

 北海道での地震発生がきっかけで、「無印良品」がネット上で公開中のパンフレットが、ツイッターで話題を集めています。防災用品の使い方などを、イラスト付きで掲載。日頃から災害を意識する、「いつもの備え」の大切さがあらためて注目されています。(withnews編集部・神戸郁人)

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災害後、生き残れるように

 「わたしの備え。いつものもしも。」と名付けられた2枚組みのパンフレットは、無印良品を運営する良品計画(東京都豊島区)の特設サイトで見ることができます。
良品計画が取り扱っている防災パンフレット「わたしの備え。いつものもしも。」
良品計画が取り扱っている防災パンフレット「わたしの備え。いつものもしも。」 出典:良品計画の特設サイト

 最初のページには、災害発生後に役立つ情報がまとまっています。ポリ袋を使ったコメの炊き方や、負傷時の止血法といった12項目を紹介。手順ごとにイラストが添えられ、一目で理解しやすい構成になっています。

出典:良品計画の特設サイト
出典:良品計画の特設サイト

 次のページは、震災が発生したとき、「七日間をどう生き延びるか」を考える内容です。たとえば、食べ物については「三日間は冷蔵庫内の食品、その後は備蓄した非常食で乗り切る」と提案。緊急時に必要な水の量や、防災用品の準備に使えるチェックリストなども掲載しています。

出典:良品計画の特設サイト
出典:良品計画の特設サイト

 北海道で地震が起きた6日、過去に無印良品の店舗で配布された、同じデザインのチラシ画像がツイッター上に出回りました。被災者とみられる人々も「参考になる」「親戚に見せたい」と拡散し、これまでに10万件以上リツイートされています。

阪神・淡路大震災がベース

 パンフレット作成の経緯について、良品計画の担当者に話を聞きました。

 ――このパンフレット、どんな理由で作ったんでしょうか?

 2008年に都内の出版社と、防災関連の企画展を、東京・有楽町の無印良品で開いたことです。会場では弊社の商品「防災セット」を展示・販売し、「地震イツモ」という防災マニュアルを同梱しました。それが原型となり、改編を重ね現在に至っています。

 ――デザインを考える上で、何を意識されましたか

  防災教育を推進するNPO法人「プラス・アーツ」(神戸市中央区)の監修の下、パンフレットでは「防災の日常化」をテーマに、家や学校、会社でどう備えるかを提案しています。

 一目見て「防災」を想起して頂けるイラストを、フリーペーパー「R25」の表紙などを手がけた、アートディレクターの寄藤文平さんに依頼しました。

 ――掲載している防災用品については、どういった基準で選ばれたのでしょうか
 
 同NPO法人のウェブサイト「地震イツモ」にある、阪神・淡路大震災(1995年)の被災者の声がベースになっています。それを自分事と捉え、日常化して頂けるような形に組み立てました。

「普段使い」のもの役立てて

 ――北海道での地震発生以降、パンフレットの画像がネット上に広がっています

 より多くの方に知って頂きたい、との思いからデータを公開しているので、うれしいです。今月1日と2日、全国の無印良品の店頭で、防災を呼びかけるキャンペーンを行いました。その際、お客様にパンフレットを配ったことも、拡散の一因と考えています。

無印良品の店舗内で、パンフレットを横に置き、防災を呼びかけるスタッフ
無印良品の店舗内で、パンフレットを横に置き、防災を呼びかけるスタッフ 出典: 良品計画提供

 ――被災地支援に、パンフレットをどう役立てられそうでしょうか

 引き続き商品や各種イベント、ワークショップを通じ、「備えは日常の中にあることが大切」「それらを使いこなせてこそ本当の防災力になる」という考え方を、伝えていきたいと考えています。

 ――被災者の方々に、メッセージをお寄せ下さい

 このたびの地震で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。「普段使い」のものが「もしも」の時にも活用できる、というパンフレットの情報が、少しでも被災地で役立てばと思います。

無印良品の防災パンフレットはこちら

情報収集にご活用下さい

・気象庁(平成30年北海道胆振東部地震の関連情報)
・北海道防災関係部局(危機対策課サイト
・朝日新聞「災害INFO」(災害関連特設サイト

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