IT・科学
階段途中で休む?カラオケ1曲歌いきれる?帰省でチェックしたいこと
加齢症状と判別がつきにくい、心臓弁膜症の症状。
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加齢症状と判別がつきにくい、心臓弁膜症の症状。
年末年始の帰省シーズン。家族で行ったカラオケで1曲歌いきれない、初詣に出かけた神社の階段の途中で休む――。そんな様子はありませんか?高齢の家族の体調をチェックしてほしいと「リスト」が公表されました。
医療機器開発メーカーの「エドワードライフサイエンス」が、年末年始の帰省時期を前に公表したチェックリストには、こんな項目があります。
実はこれは、「心臓弁膜症」の疑いを調べるチェックリスト。同社の医師が監修しました。
心臓弁膜症は心臓に4箇所ある「弁」が、本来の役割を果たせなくなった状態のことをいいます。
心臓弁は、血液の流れる方向を一方向にして、逆流を防ぎます。弁の開き方や閉じ方が不完全になっている状態が「心臓弁膜症」です。
軽症では、服薬をして様子をみる治療が一般的ですが、重症化すると血管から人工弁を挿入していくカテーテル治療や、開胸手術をおこなうこともあります。
心臓弁膜症は高齢化にともなって増加していて、心不全の原因の2割を占めています。
エドワードライフサイエンスの担当者は「重症化してからの治療は、手術の入退院など患者さんの経済・心身の負担が重くなります。早い段階で治療することが大切です」と訴えます。
一方で、心臓弁膜症の症状は、加齢で起きる症状と判別がつきにくく、自覚症状がないといいます。
担当者は、「聴診器で心臓の音を聞くと、心臓弁膜症特有の異常な音が聞こえますが、その聴診まで至らないケースがあるんです」と指摘します。
「息切れや動悸を『年のせいだから』と考えてしまうこともありますし、症状がゆっくりと進行するので慣れてしまった気づかないこともあります」
高齢の家族の息切れや動悸などは、久しぶりに再会する家族が気づきやすい面もあります。
担当者は「年末年始は帰省して高齢の親や親族に会うこともあるのではないでしょうか。ぜひチェックリストを活用して、子どもや孫が異変に気づけるタイミングにしてほしいです」と話しています。
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