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子どもの転落事故5月に増加 ベランダの手すり110センチは安全?
子どもの転落事故、4年間で63件

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子どもの転落事故、4年間で63件
5月に入って、地域によっては夏日の観測もニュースになり始めましたが、実は5月は子どもの転落事故が増える月でもあります。東京都が改めて注意を呼びかけています。
東京消防庁の調べによると、0歳から5歳までの子どもが、一軒家やマンションなどの住宅など、2階以上から転落した事故は、2020年から2024年の間に63件あり、月別でみると5月が最も多い16件。続く10月は9件でした。
また、転落した場所については、窓が54件、ベランダが9件でした。
年齢別にみると、最も多いのが1歳で、17件。4歳が15件、3歳が13件と続きました。
5月に多くなる傾向について、東京都消費生活部の担当者は「5月は季節の変わり目で窓などを開ける機会が増え、子どもが窓やベランダから外に出てしまい、転落事故の増加につながっているのではないかと考えています」とのこと。
「一般的な話として、夏や冬などの冷暖房を使う時期ではなく、換気をしたり、ベランダで過ごしやすい気候の時期の方がより窓などの開閉を行うため、事故につながる機会も増えるものと思われます」
建築基準法の施行令で定められている、ベランダの転落防止の手すりの高さは「110センチ以上」です。しかし、事故による子どもの傷害予防に取り組んでいるNPO法人「Safe Kids Japan」の実験では、3歳児の6割以上が120センチの高さを登ることができたといいます。130センチでも3歳児の2割、4歳児の5割が登れたそうです。
2023年の東京都の転落事故防止の啓発動画では、専門家の監修のもと行った実験で、110センチの手すりを子どもが乗り越える様子が映し出されます。
この動画で紹介されている実験の結果は、110センチの手すりを、2歳児は「足がかりを利用して上ることができた子がいた」、4歳児は「平均すると7割近くがのぼることができた」、6歳児は「ほぼすべての子どもがのぼることができた」。
都は事故を防ぐポイントとして以下を挙げています。
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