ネットの話題
引っ付く相手がいないので… 水槽の底で逆さになっているナガコバン
富山県の魚津水族館を取材しました

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富山県の魚津水族館を取材しました
頭の上の吸盤を水槽の底にくっつけて動かない「ナガコバン」を写した写真が、SNS上で注目を集めています。現在ダイエット中だというこの個体について、魚津水族館(富山県)を取材しました。
4月中旬、魚津水族館のX(旧ツイッター)アカウントが、こんな投稿をしました。
「こちらは毎日エサの時間にだけ泳ぎ周り、それ以外の時間はほとんど動かず、お客様からは『死んでいるのでは?』と心配される、飼育員からの愛を一身に受け、丸太のようになってしまった可愛いナガコバン」
添付された画像に写っているのは、コバンザメの一種であるナガコバン。
頭の上にある吸盤を水槽の底にくっつけて、おなかを上にして静止しています。
この投稿に対して「マジで慌てました」「休日の私じゃん」といったコメントが寄せられ、いいねは13万を超えています。
こちらは毎日エサの時間にだけ泳ぎ周り、それ以外の時間はほとんど動かず、お客様からは「死んでいるのでは?」と心配される、飼育員からの愛を一身に受け、丸太のようになってしまった可愛いナガコバン。
— 魚津水族館公式 (@uozuaquarium) April 14, 2025
※現在ダイエット中です pic.twitter.com/4MpDSwJAWx
「お客様から「生きてるの?」と問い合わせも多く、SNSに投稿したら注目されるのではと思い、撮影しました」
そう話すのは、飼育研究係の吉岡映美さんです。
4年前に漁協から寄贈されて水族館にやってきたナガコバン。
ジンベエザメが定置網に迷い込んでしまった際、一緒にくっついていた可能性があるそうです。
現在はメインの「富山湾大水槽」で、ブリやマダイ、ヒラメなどと飼育されています。
ナガコバンがくっつくことができるほど大きいのはホシエイですが、くっついているところは見たことがないといいます。
「水槽の透明な部分にくっつくこともなく、基本的には床に吸盤をつけていることが多いです」
しかし、1日2回の餌の時間になると活発に動き始めるそうです。
「餌が行き届くようにダイバーが潜って与えるのですが、ナガコバンは自分から寄ってきて、食べ終わると底に戻ってしまいます」
体長60~70センチと一般的なサイズですが、ちょっとおなかが出ているこの個体。
ブリのためにまいた餌を拾い食いしているようで、現在は餌を与える回数を1回に減らしているといいます。
話題になったことについてはこう話します。
「底でくっついている姿も可愛いですが、動いているところも可愛いんです。ぜひ餌の時間に生き生きしているところも見に来てください」
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