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弟の〝むちゃぶり〟に、100点で返す兄 「お母さんじゃない」の次
よくわかったね!

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よくわかったね!
子供の頃よく怒られたことと言えば、僕は習い事をいろいろとやってきたんですけど、自分がやりたくて始めたことってほとんどないんですよね。
囲碁、水泳、ギター、家庭教師と、全部親に促されるがままにやりましたね。友達がやってたというのもありますが……。
囲碁教室は、やたらと水ようかんばかり出してくる内科医のおじいさんが趣味でやってるやつに通っていました。あれはおそらくですが、囲碁教室というものを入り口に水ようかんを多量に食べさせ、栄養を偏らせることで結果的に病院が儲かるシステムの一部になっていたのではないかと思います。
そんな闇の組織にいち早く気づいた小山少年は、サボりまくっていました。
両親共働きでカギっこだったので、学校が終わってから行く予定でしたがどうも行く気になれませんでした。
次第にサボっていることに気づいた母親は、家中に「囲碁教室いけ」という張り紙を張って、小学校から帰宅した僕に囲碁教室のスポンサーでもいるのかと思うほどの熱量でメッセージを送ってくれました。
水泳も、両親ともに泳げないと言うことでその思いを受け通っていました。僕が泳げるようになったところで溺れた両親を助けることはできませんが、周囲をクロールしながらエールを送ることくらいはできるようになりました。
結局最後は、唯一通う理由になっていた友人だけが進級テストで落ち、僕だけ受かってしまったため前代未聞の受かり辞めをしました。
ギター教室は、母がフォークソングが好きだったので姉と一緒に習っていましたが、やはりそこは年上の姉が主旋律を弾いてる間に、僕はギターの腹をたたいて太鼓代わりにサポートすることが多く、最終的にはギターケースのカギをなくして開かなくなって辞めてしまいました。
家庭教師は「来週から家庭教師がくるよ」という宣告を急に受けた末に、友達のお母さんがやってくるという地獄に耐えきれず、最後は自転車で逃走し辞めてしましました。
こうして怒られ続けてきた僕ですが、そんな僕も31歳からなんとなく描き始めたイラストがギャグ漫画になり、楽しく続けています。全然飽きないので90歳くらいまでは楽しくかけそうです。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。初の書籍「デリシャス・サンド・ウィッチーズ」(扶桑社)発売中。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
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