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#33 宇宙天文トリビア
今年の節分は2月2日、なぜズレる? 地球の公転周期に理由があった

今年の節分は、いつもの2月3日ではなく、2月2日です。なぜ、日にちがずれるのでしょうか。調べてみました。
「鬼は外、福は内」のかけ声で豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりする節分。毎年2月3日のイメージがありますが、今年は2月2日になります。
実は、2021年も今年と同じ2月2日の節分でした。そのときは、節分が2日になるのが1897年以来124年ぶりということで話題になりました。
そもそも「節分」とは四季を分ける節目のことで、本来は季節の始まりである立春、立夏、立秋、立冬の「前日」を指す言葉でした。ただ、このうち春の始まりを表す「立春の前日」だけが「節分の日」として残ったようです。
つまり、立春が定まれば節分もその前日として定まるわけです。この立春の日が、ここ数年は2月4日だったのですが、今年は1日早まるために節分も2月2日になります。
それではなぜ、今年は立春の日が2月3日になったのでしょうか。
国立天文台によると、立春や夏至、冬至は暦の「二十四節気」といわれていて、太陽と地球の位置関係で決まります。例えば、春分は太陽が真東から昇る日です。また、立春は冬至と春分の中間となります。
こうした暦は国立天文台が決めていて、毎年2月に官報で翌年の分を発表しています。
地球が太陽を1周する時間は、実は、365日ぴったりではありません。暦のうえでの1年が365日なのに対し、地球が太陽の周りを1周する時間は365. 2422日となっています。
地球が1年かけて1周してもまだ0. 2422日 (=約6時間) 分、足りません。そのため、毎年少しずつ地球の位置がずれることになり、「立春」といった二十四節気の時刻も毎年約6時間ずつ遅くなっていきます。
とはいえ、ずれるといっても1日前後です。太陽の位置は4年で24時間ほどずれるので、うるう年として2月29日を作って解消しています。
ところが、うるう年を作ると逆に4年で約45分、400年で3日ほど増やしすぎてしまいます。そのため、うるう年を400年で3回減らしています。100で割れる年はうるう年にせず、400で割れる年はうるう年のままにしています。
来年から2028年までは節分の日は2月3日に戻りますが、2029年、2033年、2037年のように、4年ごとに節分は2日になり、しばらくするとまた2日になる年が連続して訪れます。
天文台の担当者は「節分は3日になったり2日になったりするので、豆まきをする時は気をつけてほしいです」と話していました。
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