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#262 #withyou ~きみとともに~

「卒業式に出られなかった」あなたへ開校 しょこたん〝校長〟の思い

つらかったけど生きてきたことは「尊い」

卒業式に出られなかった人たちに募る思いとは。写真はイメージです=Getty Images
卒業式に出られなかった人たちに募る思いとは。写真はイメージです=Getty Images

目次

「卒業式に出られなかったあなたへ」――。
そんな呼びかけで3月、「3日間だけのフリースクール」が開校されます。校長は中川翔子さん。期間限定の「フリースクール」は、どのような人に向け、どんな思いで企画されたものなのでしょうか。

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「過去に一つの区切りを」

3月2、9、23日の3日間だけ開校するのは、「空色スクール」。校長はタレントの中川翔子さんです。不登校だったことで、学生時代の卒業式に出席できなかったり、卒業式に良い思い出を持てなかった人たちに、「過去に一つの区切りを付ける場」として準備されているイベントです。

イベントに応募できるのは、「過去の自分と向き合い、中川校長や参加者と思いを共有したい意思のある本人」。年齢や学歴、不登校歴や卒業式の欠席理由などは問わないといいます。
応募者のうち、30人が抽選で選ばれ、「空色スクール」に参加できます。
イベントでは、参加動機や過去の経験を話したりする場があり、最終日には区切りの場としての「祝う会」が予定されています。

不登校中に「卒業式」、今年だけで推計10万人

イベントを主催するのは「卒業式をもう一度 実行委員会」で、不登校経験者の支援を行っている団体などが実行委員として参加しています。

そのうちの一人、不登校の経験者に多くの取材経験を持つ、石井PRの石井しこうさんによると、この春、不登校中に「卒業式」を迎えるのは推計で10万人。「過去に不登校だったことから、卒業式に複雑な思いを感じている人はもっと多くいます」と石井さん。

式典の重みは理解していても、自身の状況を考えると行きにくい・行きたくない子どもたちがいます。そのような状況下にいる子どもたちが次のステップを考えやすい「場」には、どうのようなものがあるのか――。

石井さんは、「このイベントを機に、子どもの気持ちに即した卒業式企画や短期のサードプレイスが広がればと思っています」

中川さん「過去の意味は今、変えられる

「校長」の中川翔子さんもこのようにメッセージを寄せます。

卒業式に出られなかった、学校生活に関してもどかしい思いを感じたことはなかったでしょうか。私は、あります。

私は中学生のとき、卒業式に出ることができませんでした。「なんてことをしてしまったんだ」という当時の思いは、今も心のどこかに残っています。

そこで、かつて卒業式に出られなかった人や、卒業式は出たけれども嫌な気持ちが残っている人だけで「卒業式」を開きたいと思います。
しかも、ただ卒業式を開くのでなく「空色スクール」という3日間だけのフリースクールを開校することにしました。

このスクールでは、同じような気持ちの人たちと集まり、当時の思いをふり返り、過去に一つの区切りをつけられる機会にしたいと思います。当時のしんどかった記憶をいまみんなでふり返ることで「あの時間にも意味があったんだ」と再発見できるかもしません。過去の事実は変えられないけれども、過去の意味は今、変えられるかもしれません。

みなさんががんばってきたこと、つらかったけど生きてきたこと、それはとってもとっても尊いんだという思いをいっぱい込めて私から「卒業証書」を贈ります。

すべてのプログラムに私も参加します。卒業式に出られない理由は「不登校」じゃなくても大丈夫です。
いっしょに卒業式の記憶を上書きチャレンジする人、止まっていた時計の針を動かしたい人、ぜひ集まってください
「中川翔子と卒業式をもう一度」より
     ◇
イベントは3月2日、9日がオンライン開催。23日に東京で「卒業を祝う会」が催されます。

申し込みは1月28日まで。詳細は以下。https://futoko-online.jp/graduation-lp/

10代のための相談窓口あります

【10代のための相談窓口】
チャイルドライン
18歳以下の相談窓口。電話やチャットで相談できます。サイト内では、誰にも見られないように「つぶやく」こともできます。
Mex(ミークス)
10代のための相談窓口まとめサイト。なやみに関する記事や動画も見れます。
TEENS POST(ティーンズポスト)
 手紙やメールで相談できます。対象は13〜19歳。

【メッセージ】
国立成育医療研究センター
自分を傷つけているあなたへのメッセージ
 

withnewsでは、生きづらさを抱える10代への企画「#withyou ~きみとともに~」を続けています。
 


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