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全身で「夏休みの宿題が終わらない」を表現…子どもの写真に共感の嵐
机につっぷして、床に寝転がり……「あ~~宿題、終わんない!」。そんな悲鳴まで聞こえてきそうな、子どもの写真。我が子の「何げないしぐさ」を記録し続けているカメラマンの投稿が、SNSで話題になっています。見る人にもなぜか「懐かしさ」を感じさせる写真について、撮影のコツを聞きました。
9月始めには《全身で表現する、夏休みの宿題が終わらない》として、子どもの4枚の画像を投稿しました。
1枚目は縁側に面した小机で頭を抱えた子。2枚目では机に突っ伏し、3枚目には天を仰ぎ、4枚目になると座布団を枕に寝転がっています。
「みんなが共感するワンシーン」「あるあるな一場面ですね」「自分の子どもの頃を見ているようです」とコメントが付き、11万いいねがつきました。
全身で表現する、夏休みの宿題が終わらない pic.twitter.com/1stK9ttFbQ
— はら かずあき (@KBotchan) September 2, 2024
信州で、曽祖父が建てた築100年の家に、家族で代々暮らしているというはらさん(52歳)は、普段は会社員で、趣味として写真を撮影しています。
被写体の中心になるのは、長女(中2)、次女(小5)、長男(小1)の3人の子どもたち。
「夏休みの宿題が終わらない」の写真は、2年前の8月に、当時小3だった次女を撮影したものでした。集中が切れてしまって、なかなか宿題が進まず、全身から「宿題めんどくさい」という気持ちがあふれ出した瞬間、すかさずシャッターを切りました。
今年の夏もプールやお祭りに行ったり、スイカ割りをしたり、魚釣りをしたりと、楽しんでいた子どもたち。
夏空の下、虫取り網を掲げて、麦わら帽子で走り、家の縁側で麦茶を飲み、布団の上でお昼寝ーー。そんな長男の「夏休み」を撮影した写真も反響を呼び、「毎日がパラダイスだったなぁ」と自分の記憶と重ねる人もいました。
宿題は今年も無事に終わったそうです。
子どもの息づかいやそのときの空気そのものが感じられる写真を、どうやって撮影しているのでしょうか。
はらさんが写真を本格的に始めたのは2018年でした。それまで特に好きなものややりたいことがなく、「本当にやりたいことは何か」を考えていた時に、ふと写真をやってみようと思い立ったそうです。
自然と、自分のそばにいた子どもたちを被写体として撮り始めました。
意識しているのは、子どもたちの「何かに熱中している時」や「何げないしぐさ」を撮ること。「そういう時に、その子の性格が表れたりします。私の子どもも、3人とも、それぞれ違ったしぐさをします」。その瞬間を見つけたら、すかさずシャッターを切るのだそうです。
自然な表情を撮るため、シャッター音は消し、声をかけることもありません。ただ、いつでも撮影できるよう、手近なところにカメラを置いておくと言います。
子どもの写真を撮り続けて感じるのは、子どもの成長の早さです。
「子どもの写真を撮ることができるのは期間限定。〝子ども〟を撮れなくなるまで、撮り続けたいと思っています」
信州は、すっかり秋めいて、カエルの大合唱は、いつの間にか虫のさえずりに変わりました。
家の畑では、間もなくサツマイモが収穫の時期を迎えます。「毎年、焼き芋を作るので、子どもたちは今年も楽しみにしています」
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