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#19 宇宙天文トリビア

「宇宙を旅した焼酎」ってどんな味? ロケット打ち上げで記念発売

宇宙と地球をイメージしたパッケージデザインの限定焼酎
宇宙と地球をイメージしたパッケージデザインの限定焼酎 出典: 上妻酒造

目次

早ければ30日にも種子島宇宙センターから打ち上げ予定のH3ロケット3号機。それを記念した焼酎が発売されています。これ実は、かつて〝宇宙を旅した〟焼酎でもあるんです。 一体、どんな焼酎なのでしょうか。

衛星キーホルダー付きで限定2千本

6月30日にも、H3ロケット3号機が鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられます。

H3ロケットとは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが開発した大型ロケット。2023年3月にあった初号機の打ち上げは失敗したものの、今年2月の2号機は成功。今回がH3ロケットの3回目の打ち上げになります。

打ち上げが成功したH3ロケット2号機
打ち上げが成功したH3ロケット2号機 出典: 朝日新聞社

今回の打ち上げでは、ロケットに「だいち4号」という衛星を載せます。だいち4号は地球観測衛星で、地表面観測して防災や災害時の状況を把握するために使われます。

そんなH3ロケット3号機の打ち上げを記念した焼酎が種子島の酒造会社から発売されました。記念焼酎の名前は「ALOS-4 H3 ROCKET F3」。「ALOS-4」はだいち4号、「H3 ROCKET F3」はH3ロケット3号機を意味します。

種子島産のサツマイモを使った芋焼酎で限定2000本。だいち4号をイメージしたキーホルダーも付いてきます。

だいち4号のキーホルダーも付いてくる
だいち4号のキーホルダーも付いてくる 出典: 上妻酒造

スペースシャトルで高度400kmに

この記念焼酎、普通のものとは違うちょっとした秘密があるそうです。その秘密を焼酎をつくった上妻酒造に聞いてみました。

「これは『宇宙を旅した焼酎』なんです」。社長の上妻寛大さんが説明してくれました。宇宙を旅した…?一体どういうことでしょうか。

話によると、以前、上妻酒造を含む県内の焼酎メーカー12社と鹿児島大学が、宇宙へ行った酵母と麹を培養して焼酎をつくるという企画があったそう。

この焼酎はその企画として、2011年にスペースシャトル「エンデバー」で、高度400kmにある国際宇宙ステーション(ISS)まで行き、その後地球に帰ってきた麴(こうじ)と酵母を使っているそうです。

スペースシャトル「エンデバー」
スペースシャトル「エンデバー」 出典: 朝日新聞社

上妻さんは「宇宙まで行ったことがどのくらい関係しているのかは実はわからないのですが、芋の香りがしっかり出ていて、うちでつくっている商品の中でも『芋芋しい』焼酎に仕上がっています」と話します。

特に、お湯割りにすると芋の風味がいっそう引き立ち、おすすめだといいます。

「宇宙のロマンを味わえる焼酎。ロケットの打ち上げ当日は成功とともに、この焼酎で酔いしれていただければ」

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