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#17 宇宙天文トリビア
GWは「みずがめ座η流星群」6日ピーク 〝あの彗星〟との関連は
毎年GWに見ごろとなる「みずがめ座η(エータ)流星群」が6日にピークを迎えます。この流星群、実はあの有名な彗星が噴き出したちりがもとになっている流星群なんです。
みずがめ座η流星群がピークを迎えるのは5月6日です。国立天文台によると、多くの流れ星が見えそうな時間帯は5日と6日の夜明け前ということです。
今年は、空の暗い場所で1時間に5〜10個ほどの流星が見えそうだということです。観察に適した時間帯は短く、夜明け前の午前2時から3時半ごろだそう。
流れ星はみずがめ座の方向から流れてきます。まるで空中の1点から流れ星が放射状に飛ぶように見えるので、この点を「放射点」といいます。
流星研究家の佐藤幹哉さんは、「この流星群は、放射点が昇ってきてすぐ朝を迎えるので、見られる時間帯がとても短いのが難点ですが、今年は月明かりの影響がほとんどなく、その点では観察には良い条件です」と話しています。
流星(流れ星)とは、宇宙空間にある直径1mm〜数cmほどのちりの粒が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、光を放つ現象です。
みずがめ座η座流星群は、約76年の周期で太陽の周りを公転するハレー彗星(すいせい)が放出したちりの帯に地球が突っ込むことで起きます。
10月によく見られるオリオン座流星群も同じく、ハレー彗星が放出したちりに地球が突っ込むことでみられる流星群です。
ハレー彗星といえば昨年12月、再び太陽の近くまで戻ってくる約76年の長い旅の中での折り返し点に到達。今後、どんどんと太陽や地球へ近づいてきて、次に地球から観測できそうなのは2061年です。
流星群の観察のコツは、街灯などがない方角を見上げ、目が暗さに慣れるまで15分間は見上げ続けることがポイント。流星は放射点から飛び出し、夜空のどこにでも現れるので、夜空全体をぼんやりと眺めるといいでしょう。
8月になると、三大流星群の一つ「ペルセウス座流星群」もあります。佐藤さんは「今年のペルセウス座流星群のときは月明かりもなく、1時間に40個ほど見られるかもしれません」と予想しています。
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