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#16 宇宙天文トリビア
春の「こと座流星群」が22日にピーク 年によって流れる数が違う?
春を彩る「こと座流星群」が22日にピークを迎えます。こと座流星群は、その年によって突発的に多く流れることもある流星群です。今年はどのくらい見られそうでしょうか。
こと座流星群が見ごろを迎えるのは4月22日から23日です。国立天文台によると、多く流れ星が見えそうな時間帯は22日夜から23日の明け方にかけてで、今年は1時間に3〜5個ほどの流星が見えそうだということです。
ただ、今年は満月になる前の明るい月が一晩中夜空にあり、あまり条件がいいとは言えないとのこと。
こと座流星群は、もともと数が多い流星群ではないものの、年によっては突発的に多く出現することも知られています。
流星研究家の佐藤幹哉さんによると、「1982年には1時間に100個ほど見られたこともありました。次は2040年、2041年ごろに同じくらいの数の流星群が見られるかもしれません」と予想しています。
そもそも流星(流れ星)とは、宇宙空間にある直径1mm〜数cmほどのちりの粒が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、光を放つ現象です。
こと座流星群は、太陽の周りを約400年の周期で公転するサッチャー彗星(すいせい)が放出したちりの帯に地球が突っ込むことで起きます。
流れ星はこと座の方向から流れてきます。まるで空中の1点から流れ星が放射状に飛ぶように見え、この点を「放射点」といいます。
観察のコツは、街灯などがない方角を見上げ、目が暗さに慣れるまで15分間は見上げ続けることがポイントです。
流星は放射点から飛び出し、夜空のどこにでも現れます。こと座の方向をじっと見るというよりは、夜空全体をぼんやりと眺めるといいでしょう。
5月上旬には、「みずがめ座η(エータ)流星群」もあります。佐藤さんは「このときは月明かりの影響がほとんどなく、1時間に5〜10個ほどが流れると予想しています。こと座よりも期待はできそうです」と話しています。
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