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カラスにとってカラスは黒くない?〝紫外線も見える〟鳥の目の不思議

注目を集めたカラスの投稿
注目を集めたカラスの投稿 出典: 自然ガイドのくますけさんのSNSより

目次

道ばたなどで見かける真っ黒の鳥「カラス」。私たちからはカラスは黒色に見えていますが、実はカラス同士では黒く見えていないそうで…。どういうことでしょうか。自然ガイドに聞いてみました。

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「どう見えている?」話題の投稿

1月末、カラスに関するSNS投稿が注目を集めました。投稿したのは、自然ガイド歴15年の「自然ガイドのくますけ」さん(@kumasuke902)です。

普段から、自筆のイラストとともに、つい誰かに伝えたくなる自然についての豆知識を発信しています。最近では、大河ドラマ「光る君へ」に出てくる鳥や植物のプチ情報も人気です。

さて、話題を集めたカラスの投稿には「カラスにとってカラスは黒くない」と書かれています。

続いて、「カラスは黒い鳥ですがそれは人間の見た目の話。カラスには違って見えています」との文言が。

これに対し、「鳥の目になってみたい」「どう見えてるんだろう…。見えないからこそ見てみたい」「もしかして虹色かもしれない…!?」といったコメントが寄せられ、3万近くものいいねが付きました。

くますけさん自身も「 一度でいいから鳥の視覚を持って世界を見てみたいです」と投稿しています。

人間とは異なる視覚システム

そもそも、日本で見られるカラスは主に5種類です。

「ハシブトガラス」「ハシボソガラス」「ミヤマガラス」「ワタリガラス」「コクマルガラス」で、身近なのはハシブトガラスとハシボソガラス。都市部で比較的多いのはハシブトガラスだそうです。

そのカラスたちですが、実はカラス同士では黒く見えていないようです。

くますけさんは「鳥は、人間よりも多くの色がわかります。紫外線は人間には見えませんが鳥にはわかるのです」と説明します。

一般的にカラスを含む多くの鳥類は、人間とは異なる視覚システムを持っているといわれています。紫外線だけでなく、一部の鳥は赤外線も見えるそうです。

ハシブトガラス
ハシブトガラス 出典: 朝日新聞社

実際にカラスがどのような色彩に見えているのか完全に理解することは難しいですが、より鮮やかな色彩や、人間には見えない光の範囲をとらえる能力を持っているといわれています。

このような鳥の色彩感覚は、食べ物の探索や繁殖相手の選択、環境への適応といった様々な生存戦略のために役立っていると考えられています。

くますけさんは、「特定の色彩を識別することで、より効率的に食料を見つけたり、捕食者や競争相手との関係を判断したりすることが可能なのでしょうね」と推測しています。

くますけさんが書き下ろした著書「エナガの重さはワンコイン」では、他にも75種類の身近な鳥の豆知識やイラストが満載です。

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