「おすすめのランニングコースを教えてほしい」といった相談は、これまで周囲の詳しい人にしていたはず。でも、今はそんな相談に、検索サービスのAI機能が乗ってくれます。個人に最適化された情報の検索やアレンジに対応するマイクロソフト社に話を聞きました。(朝日新聞withHealth)
マイクロソフト社によれば、「Copilot(旧Bing Chat)」は「あなたの日常的なAIコンパニオン」として、検索サービスBing上でマイクロソフト社が提供する機能。
旅行の日程調整や買い物などの相談、創作活動やコーディングのサポート、AIとの会話が可能です。検索とチャットを組み合わせることで、情報取得やAIによるサポートが受けられます。
このCopilotは、日々の運動にも活用できます。例えば「おすすめのランニングコースを教えて」といった相談が可能です。
より具体的に、「日本橋浜町からランニングする際のおすすめコースはありますか?マラソン初心者なので30分くらいで完走できるコースがいいです。ペース配分にもアドバイスして」といった相談をしてみます。
すると、提案されたのは「隅田川テラス」。たしかにスタート地点からほど近い、人気のランニングコースです。折り返しの地点や、付近のエリアの見どころも説明してくれます。
ただし、アドバイスされたペースは、1kmを6分で走るというもの。マラソン初心者には少し速いペースかもしれません。
他に、「品川から徒歩10分くらいの距離で、30分くらい走れるランニングコースを調べて。荷物を置けるところも一緒におすすめしてほしい」という質問には「高浜運河コース」と付近のランニングステーションを紹介し「楽しいランニングを!」と励ましてくれました。
さらに「30分で7km走れるようになりたいです。今は5km程度なのですがどんなトレーニングをするといいでしょうか。特によく息切れをしたり足が痛くなってしまったりするのでなかなかペースをあげられません」という相談をしてみます。
すると「インターバルトレーニング」や「ビルドアップトレーニング」といった練習メニューの提案、ランニングフォームやシューズの見直し、一般的なケガの防止方法などを説明されました。
また、ダイエットについて「1日1600kcalに(摂取カロリーを)抑えたいです。簡単なステップで作れるメニューで3日分を考えてください。豆腐は苦手なので避けたいです」といった相談には、豆腐を使わないレシピを瞬時に複数提案してくれます。
日本マイクロソフト社の担当者はCopilotの使い方について「友人や同僚に気軽に相談するように問いかけてほしい」と勧めます。
ポイントは、Copilotのアドバイスは、ネット上の情報から収集、要約されて表示されるということ。出典が明記され、ランニングについてはランニングの専門サイトや、施設についてはその施設のサイトが表示されました。
Copilotのサービスは便利であるものの、出典になったサービスにとってはアクセスの減少が見込まれる他、ケガの防止方法やダイエットのように健康やヘルスケアと関わる情報については、プラットフォームとしてどう信頼性と向き合うのか、という課題も残ります。