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マッチョはなぜブロッコリーを食べる? 栄養士、レジェンドに聞く

ブロッコリーにはストイックな筋トレに取り組む“マッチョが食べる”というイメージもあるが……。※画像はイメージ
ブロッコリーにはストイックな筋トレに取り組む“マッチョが食べる”というイメージもあるが……。※画像はイメージ 出典: Getty Images

目次

約半世紀ぶりに「指定野菜」に追加されることに決まったブロッコリーには、ストイックな筋トレに取り組む“マッチョが食べる”というイメージもあります。ブロッコリーは筋トレする人に適した食材なのでしょうか。なぜマッチョはブロッコリーを食べるのでしょうか。栄養士、レジェンドボディビルダー、フィットネス業界誌を取材しました。(朝日新聞withHealth)
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「需要が増えている」と大臣

国民生活に欠かせない野菜である「指定野菜」。1月下旬、農林水産省がそのリストにブロッコリーを追加すると発表し、話題になりました。

2026年度から適用され、その後ブロッコリーは安定供給のため、価格が下落した場合、国が生産者を支援することになります。品目ごとに一定規模の産地を「指定産地」とし、価格が大きく下落した場合、国が農家に補給金を出して、生産量を確保します。

農水省が指定野菜に定めるのは、特に消費量の多い野菜。制度は1966年度にできたもので、キャベツ、キュウリ、ダイコン、トマト、ナスなど、14品目が対象になっています。新たに指定されるのは1974年のジャガイモ以来、約半世紀ぶりのことです。

農水省によると、人口減少などの影響で、他の野菜の生産量は過去10年間、横ばいか減少しています。一方で、ブロッコリーは増加中です。22年の出荷量は15万7100トンで、2012年の12万2500トンから3割、1989年の7万7千トンから倍増しています。主な産地は北海道、埼玉、愛知、徳島、香川、長崎などです。

坂本哲志農水相は1月23日の閣議後会見で、指定野菜について「国民の消費生活で重要な野菜という指標」「ブロッコリーの需要が増えている。国民への安定供給に向け、計画的な生産と供給を確実に行いたい。(追加指定は)妥当なことだ」と発言しました。
 

茹でよりレンジ調理がおすすめ

そんなブロッコリーとは、どのような野菜なのでしょうか。食事管理アプリ「あすけん」の栄養士・多田綾子さんに話を聞きました。

「キャベツやにんじんなどの野菜と比較してみると、たんぱく質が多く糖質は少なく、さらにカリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンB群、葉酸、ビタミンC、食物繊維などの栄養素も多く含まれています」

そして、ブロッコリーには、ボディビルダーのようにストイックな筋トレに取り組むマッチョの人が食べるイメージもあります。ブロッコリーは筋トレをする人におすすめの野菜なのでしょうか。

「ブロッコリーには、他の野菜と比べて4~5倍のたんぱく質が含まれています。一方で糖質の含有量は半分以下と、PFCバランスを意識している方にとっては取り入れやすい野菜と言えるでしょう」

また「栄養素の代謝に必要なビタミンB群が摂れる」(多田さん)こともメリット。

「ブロッコリーには、ビタミンB群も他の野菜より多く含まれています。特にビタミンB6はたんぱく質の代謝に必要な栄養素で、たんぱく質の摂取量が増えるとビタミンB6の必要量も増えます。たんぱく質を意識した食事をしている方にはうれしいポイントだと思われます」

さらに、高強度の運動をする人に必要な鉄、植物性の鉄の吸収を高めるビタミンC、「造血のビタミン」と呼ばれる葉酸、筋肉を効率的に作ることに関わる亜鉛も豊富だそうです。

多田さんは、ブロッコリーの食べ方としては「ゆでるのではなく、電子レンジ調理や蒸し調理がおすすめ」とします。ブロッコリーに含まれるビタミンCは熱によって壊れやすく、水に流れ出てしまう性質があるためだと言います。

このように、ブロッコリーは筋トレをする人にとって「優秀な野菜」。しかしながら「ブロッコリーばかりでは不足する栄養素もあるため、野菜も含めてさまざまな種類をとりながら食事を組み立てることも大切です」と多田さんは説明します。

レジェンド「特に好きではない」

では、マッチョの人は、なぜブロッコリーを食べるのでしょうか。日本人で初めてIFBB(国際ボディビルディング・フィットネス連盟)のプロボディビルダーになり、世界の最高峰の大会『ミスター・オリンピア』に何度も出場している、アメリカ在住のレジェンドボディビルダー・山岸秀匡さんに話を聞きました。

山岸さんはブロッコリーは「特に好きではない」そう。しかし「栄養素が豊富だからよく食べる」と言います。

「野菜の中でも、ブロッコリーは特にたんぱく質やビタミンB、ビタミンCなどの栄養素が豊富なのをみんな知っているんじゃないかな」と話します。

また、ボディビルディングにつきものの「減量」にまつわる要素も。「栄養素が豊富で食事量が少なくなった時にも満腹感があることかな。白米の量をかなり減らすこともあるからね」と山岸さん。ブロッコリーを食べるようになったことには、何かきっかけはあったのでしょうか。

「ボディビルダーの間では定番の食材だからね。自然と食べるようになっていたかもしれない」

ボディメイクコンテスト「FWJ」を開催し、業界誌『FITNESS WORLD』を発行するFYカンパニー株式会社の愛知翼さんは、近年の”マッチョが食べる”というイメージには、ネット上の情報も影響していると指摘します。

「クリエイターの発信が大きなトレンドを生み出したと思っています。界隈の中では当たり前であったものが、YouTubeやSNSを通して、世の中へ『面白い』『流行っている』という感覚で知れ渡ったのではないでしょうか」

これからより一層、身近な食材になっていくであろうブロッコリー。筋トレをする人も、そうでない人も、日々の生活に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
 
<AI食事管理アプリ「あすけん」>
食事画像やバーコードを読み取るだけで、食べた食事のカロリーや栄養素が表示され、各自に合った目標摂取エネルギーや各種栄養素に対する過不足が一目でわかる食事管理アプリ。管理栄養士監修のアドバイスで、ユーザーの「食事の選択力」を高めるサポートをする。

<山岸秀匡さん>
1973年生まれ。北海道出身。IFBB PROボディビルダーとして長きにわたり第一線で活躍。世界最高峰のOLYMPIAに日本人として初めて出場し、2015年の212で自己最高位となる3位入賞。2016年ARNOLD CLASSIC212でアジア人初となる優勝の快挙を果たす。“ビッグ・ヒデ”の愛称で本場アメリカでもリスペクトを集めるレジェンドの一人。後進の育成にあたりながら、自らもMASTERS OLYMPIAでプロ復帰、優勝を果たした。

<FYカンパニー株式会社>
ボディ競技へ参加する人々やフィットネスに携わる人々を支援し、人材の育成とフィットネス領域のマーケット拡大を目指す。開催するコンテスト『FWJ』では、アマチュア選手、プロ選手に向けた世界基準のボディ競技コンテストの開催と幅広い選手への支援を行う。発行する雑誌『FITNESS WORLD誌』では世界のコンテスト&トレーニング情報誌として初心者からプロまで団体の垣根を超えて愛される雑誌として創刊。現在は、株式会社リードエッジコンサルティングと提携し、「フィットネス×ITで世界を変える」をビジョンに、世界に向けて新たなビジネスの創出に挑戦している。

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