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日の入りが一番早いのは…実は冬至じゃありません その理由とは
今日は「冬至」。1年のうちで最も昼の長さが短い日です。ということは、日の出の時刻が1年で一番遅く、日の入りが一番早い…と思ってしまいますが、実は違うんです。なぜでしょうか。調べてみました。
1年のうち一番昼間の長さが短い「冬至」。2023年の冬至にあたる12月22日の東京の日の出は午前6時47分、日の入りは午後4時32分となっていて、昼間の時間は9時間45分と最も短いです。
ただ、昼間が一番短い冬至の日に、日の出が最も遅く、日の入りが最も早くなるわけではありません。
例えば東京では、日の入りが最も早いのは11月29日〜12月13日の午後4時28分。また、日の出が最も遅いのは来年1月2日〜13日の午前6時51分となっています。
冬至が一年のうちで一番日の入りが早いと思っていたのですが、日の入りが最も早くなるのは冬至の10日前くらいになります。なぜずれるのでしょうか。
国立天文台に聞いてみました。
国立天文台の担当者は「地球が太陽を回る軌道がきれいな円ではなく楕円になっていることと、地球の自転する軸が傾いていることが理由です」と説明します。
これによって、夏は太陽の高度が高く、冬は低くなります。最も高度が高い日が夏至で、最も低い日が冬至です。
太陽が低いほど、日の出が遅く、日の入りは早くなります。この太陽の高度が、日の出と日の入りの時刻を大きく左右しています。
また、太陽の位置は高度だけでなく、東西方向にもずれます。
これは、地球が公転する軌道が楕円のため、太陽が真南にくる南中時刻から翌日の南中時刻までの時間が毎日わずかにずれるからです。
このことから、例えば、冬至の2週間ほど前の12月5日ごろの太陽は、冬至の太陽より少し西側にずれているため、冬至よりも早く沈むことになります。
つまり、太陽の位置が東西にずれることによって、日の出・日の入りの時刻が早くなったり、遅くなったりします。そして、冬至と日の入りが最も早い日には、ずれが出てくるということです。
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