連載
#4 #わたしと学校
「彼女がいるあいつら、いない俺ら」…解決のカギは〝母数説〟なのか
漫画の作者、女子生徒の知り合いが増えた結果は…
恋愛に興味を持ち始めても、実際どうしていいか分からないーー。そんな悩みに心当たりがある人もいるかもしれません。日々ブログでコミックエッセイを発信している、こなたこなさん(@konata_official)は、彼女がほしいと思っていた高校生の頃、友人に言われた一言が忘れられないといいます。
中学受験をして、憧れの学ランを着られる中高一貫の男子校に入学したこなたさん。高校生になると、同級生たちは恋愛に興味を持ち始め、彼女ができる人もいました。
彼女がほしいと思いつつも、縁がなかったというこなたさん。同じく彼女がいない友人たちと話していたとき、ひとりが「俺一つ気づいたことあんだけど」とひらめきました。
「あいつらに彼女がいるのはさ、女子の知り合いが多いからなんだよ」
「だから必然的にその中から彼女ができる可能性も高くなる」
「今の俺らに必要なのは…女子の知り合いの数、『母数』を増やすことなんだ!」
つまり、出会いが少ないことが原因ではないのかと気づいたのです。
友人が提唱した考えは、のちに「母数説」と呼ばれ、彼女のいない友達から「絶大な支持」を得ることになりました。
それ以降、こなたさんたちは女性の知り合いを増やそうと奔走します。
その結果……。
「母数を増やしても特に彼女ができることはなかった」一方、友達は増えたそうです。
こなたさんは当時の様子を漫画で描き、こう振り返りました。
<僕は中学受験をして中高一貫の男子校に入りました。当時ものすごく学ランに憧れていて、学ランの学校しか受けていません。その中で運よく第1志望の学校に受かりました。ここでの6年間が人生で一番楽しかったです。
中高一貫だと高校受験がないので、中3〜高1あたりが中だるみして、一番勉強をしなくなります。バイトも禁止で、まだ塾にも通ってなかったから、おそらく毎日部活か遊ぶことしかしていませんでした。今思えばなんて贅沢な暮らしをしていたのだろう……。
そんな中、カッコ良くてイケイケの「1軍」の人たちには、彼女ができ始めます。彼らはモテるので、他校の女子も放っておかないのです。一方、イケてない「5軍」には彼女ができません。学校には男しかいないし、なにか行動しないと絶対に無理です。元から恋愛に興味のない人も大勢いましたが、僕は諦めきれないタイプの「5軍」でした。
だから、友達が「母数説」を唱えたときは沸いたなぁ。そこからの行動力もすごかった。ガラケー時代は、今より連絡先を交換するハードルが高かったですよね。結果はともあれ、学生時代は最高に楽しかった。大人になった今ではあそこまでできません。
僕は生まれ変わっても男子校を選びます。>
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