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違法〝爆速電アシ〟ネット販売の危険 知らずに乗っても罰則は運転者

"爆速電アシ”の危険性を検証した動画
"爆速電アシ”の危険性を検証した動画 出典: 国民生活センター
便利な自転車の電動アシスト。しかし、基準に適合しない、アシスト力が強すぎる〝爆速電アシ〟と呼ばれる車両があり、事故も発生しています。調査の結果、基準に適合しないのに「電動アシスト自転車」と称してネットで販売されている事例も見つかりました。知らずに乗っても罰則は運転者にあると、国民生活センターが注意を呼びかけています。どう危険なのか、まとめました。(朝日新聞デジタル企画報道部・朽木誠一郎)
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〝爆速電アシ〟の危険

自転車の電動アシストは今や広く普及し、多くの人にとって欠かせない機能になっています。

この電動アシストは、走行中にペダルを漕ぐ力を、自転車に搭載されている電動モーターが補助する仕組み。

道路交通法施行規則では「搭乗者がペダルを漕がないと走行しない構造であること」「アシスト比率は人の力:電動力が最大で1:2であること」「24km/hまでアシストしそれを超えるとアシスト機能を停止すること」などが定められています。

しかし、国民生活センターは、“爆速電アシ”のような道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車が販売されていること、それで道路を通行すると法令違反となるおそれがあり、交通事故も発生していると注意を呼びかけています。
 
同センターによれば、基準に適合しない車両で歩道を走行中、他の自転車に衝突する交通事故が発生し、当該車両の運転者が有罪判決を受けています。また、アシスト比率が道路交通法の基準を超えている車両を「電動アシスト自転車」と称して販売していた事業者が検挙されるなどの事例も発生しているということです。

同センターは、大手ネット販売サイトで販売されている「電動アシスト自転車」について、道路交通法の基準に適合するかを調査しました。その結果、10銘柄中9銘柄で、アシスト比率が道路交通法の定める上限値を超え、基準に適合していないなどの問題があることがわかりました。

同センターによると、基準に適合しないことを知らずに購入、乗ってしまっても、罰則の対象は「運転者」であるといいます。

電動アシスト自転車を購入する際には、基準に適合していると認定を受けたものに貼られる「TSマーク」や、自転車協会の安全基準をクリアした「BAAマーク」を目安に購入を検討することを呼びかけています。

また、「道路交通法の基準に適合していない、またはその可能性がある電動アシスト自転車をお持ちの方は、道路の通行を控え、購入先・製造元等に対応を確認しましょう」とした上で、以下のように呼びかけました。

「購入後にアシスト機能を停止する速度を変更できることや、スロットル操作で走行してしまう仕様から電動アシスト自転車に仕様変更できることをうたった商品は、道路交通法の基準に適合していない可能性があるので、購入前に事業者に問い合わせるなどして慎重に確認しましょう」
 

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