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8月31日は「野菜の日」 子どもが好む野菜はジャガイモ!大人は…
好きな野菜ランキングには価格高騰も影響?
8月31日は「野菜の日」。毎年この時期に発表される調査によると、大人の9割近く、子どもの6割が、「野菜が好き」と答えています。近年、「好きな野菜」のランキングには入れ替わりがありますが、社会情勢も影響しているようです。調査した会社に話を聞きました。
野菜に関する調査をしているのは、大手種苗メーカーのタキイ種苗(京都市)です。
「生産者さんだけでなく、一般の方にも野菜の情報を伝えたい」と、野菜の日に合わせて2009年から調査を始め、15回目になります。
<野菜の日>
全国青果物商業協同組合連合会など9団体の関係組合が、1983年に定めた。食品メーカーやJAグループなどは、この時期に野菜関連のイベントやキャンペーンを行っている。ーー朝日新聞2018年8月31日朝刊より
今年は7月7~9日に、全国の20歳以上の男女600人を対象にインターネットでアンケートを実施しました。
毎年調査・発表しているのは、「好きな野菜・嫌いな野菜」です。
複数回答をもとに集計したところ、2023年の大人が好きな野菜のトップ3は、タマネギ(75.7%)、ジャガイモ(74.8%)、キャベツ(73.2%)という結果になりました。
2022年もトップ3の野菜は変わらないものの、ジャガイモが1位でタマネギが2位でした。
嫌いな野菜のトップ3は、セロリ(27.3%)、ゴーヤ(24.2%)、ケール(17.5%)。昨年と変わらない順位となりましたが、「嫌いな野菜は特にない」人は35.7%で、2022年の33.2%をわずかに上回る結果が出ました。
一方で、子どもが好きな野菜は、大人と少し違います。
0~12歳の子どもがいる人(N=302)を対象に、子どもが好きな野菜を尋ねたところ、1位はジャガイモ(59.6%)、2位はサツマイモ(54.6%)、3位はトマト(51.0%)でした。
2023年の「大人が好きな野菜」1位になったタマネギですが、実は首位になったのは今回が2回目です。
2009年の調査開始から2019年まで、大人が好きな野菜のトップはずっと「トマト」。2020年の調査で初めてタマネギが首位に躍り出ました。
広報担当の桐野直樹さんは、「タマネギはいろいろな料理に使え、煮込むと甘みも出ます。2020年当時はコロナ禍の外出自粛があり、スーパーに行く機会も少なかったと思います。在宅時間が増えて、自炊する機会も多くなったため、料理で使いやすく保存がきく野菜が好まれたのかも」と想像します。
また、野菜のトップ入りには、生産量なども影響しているのかもしれないと分析します。
「昨年は春先にタマネギの価格が高騰して購入が控えられましたが、今年は口にする機会が戻って人気が再燃となったのではないでしょうか」と話します。
2021年の秋は暑さが影響して北海道でのタマネギの収穫量が少なく、2022年の流通量が減っていたため供給量不足で物価高騰につながりました。
一方で、2022年にジャガイモが初めて1位になった背景には、北米からの輸入が遅れるなどしてポテト不足になり、マクドナルドで一時ポテトがSサイズのみの販売になったことが影響しているのではないかと分析します。
当たり前に食べられていたものでも、簡単に手に入らないとなるとより食べたくなる、魅力を再発見する……そんな消費者心理が影響しているのかもしれません。
新型コロナが「5類感染症」になり、行動制限が解除された今年、家庭菜園の広がりにも変化が見えました。
2022年、家庭菜園で野菜を作っている・過去に作ったことがあると答えたのは46.5%でしたが、2023年の調査では42.3%にやや減少しています。
「在宅で過ごすことが多かったコロナ禍では家庭菜園に興味を持って取り組んでいても、行動制限が解かれて別のことをするようになったのかもしれません」
家庭菜園を経験した人に「野菜を作ってみて感じたこと」を尋ねると、「農家・生産者のすごさ」(86.6%)、「野菜を育てることは想像以上に大変」(76.4%)が上位になったそうです。
桐野さんは、「野菜には旬はありますが、同じ種類のものでも様々な品種を改良して年中食べられるようになっています。野菜の日をきっかけに、野菜に興味を持っていただけるとうれしいです」と話しています。
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