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#5 #就活しんどかったけど…

社長にいたずら、社員が踊る…企業動画がTikTokで流れるメリットは

企業がSNSに情報を出せば、「タッチポイント」を増やせる。

SuneightのTikTokでは、社員が代表の竹内亢一さんにいたずらをしかけます。
SuneightのTikTokでは、社員が代表の竹内亢一さんにいたずらをしかけます。 出典: SuneightのTikTokアカウントより

目次

TikTokで見た動画がきっかけで、その企業にエントリーしたことがある――。あるネット調査では、TikTokを活用している就活生の6割が「ある」と答えています。就活生は、TikTokの企業動画でどんなことを知りたいと思っているのでしょうか? 企業のSNSマーケティングを手がける企業に、就活生に向けた動画の可能性について聞きました。

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就活しんどかったけど…

就活生が着目した「親近感」「楽しそうな社風」

TikTokを活用している企業アカウントでは、社員同士の普段のやりとりをユーモラスに伝えたり、TikTokで流行中の言葉やダンスを採り入れたりする動画をよく見かけます。

SNSマーケティングを行う「Suneight」(東京)は、3月に調査を実施。インターネットを通じ、来春、新卒で入社予定の就活生(24卒就活生)101人を対象としました。

「就活の際に活用しているSNS」の中でTikTokをを選んだ人のうち、「そこで見た情報がきっかけでその企業にエントリーしたことがあるか」を尋ねたところ、「何度もある」と答えたのが12.5%、「数回程度ある」と答えたのが45.8%でした。

また、そこで得た情報についてどんな印象を持つか聞いたところ、「非常にポジティブ」「ややポジティブ」と答えた人は計45.5%と約半数にのぼりました。

ポジティブな印象を持つ理由で最も多かったのが「親近感を感じることができる」。次に多かったのは「楽しそうな社風が見える」でした。

現場作業のある業界や、士業からの依頼多数

Suneightも、中小企業を中心とした約250社の動画を使ったSNSマーケティングを手がけています。

人手不足の深刻化が指摘されている現場作業のある業界や、弁護士や税理士など「士業」からの依頼が多いといいます。

「大手企業は名前が通っていますが、中小企業は募集を出しているだけではなかなか応募が来ない。そこに動画は有効です」と話すのは代表の竹内亢一さんです。

同社は10年前からYouTubeの動画製作をしていますが、4年ほど前からはTikTokも意識しショート動画も手がけています。

竹内さんは「調査結果でも分かる通り、就活生は会社の雰囲気や、一緒に働く人や職場環境を知りたがっています」。それを動画で伝える手法を重視しているといいます。

「ハブ」で知ってもらう→「コア」な会社情報へ

@suneight.ceo 心臓足りなくなる… #社長と秘書 #社長 #メンヘラ #秘書 #メンヘラ秘書 #おどかしてみた #ドッキリ #びっくり ♬ オトナブルー - 新しい学校のリーダーズ

たとえば、SuneightのTikTokアカウントでは、竹内さんが全面的に登場します。

竹内さんの「優しい」人柄を伝えるべく、社員にどんな意地悪をされても怒らないキャラクターとして動画をバズらせています。

まずはそれを拡散させた上で、会社の理念や仕事の内容など、実際に就職するとなった場合に知っておかないといけない基本的な情報にたどりついてもらう仕組みです。

同社がSNSマーケティングを請け負う企業のショート動画の内容は、会社の特徴によって異なります。共通しているのは、会社のコアな情報は一つに絞り、社風を伝えたりイメージアップをはかったりするための「ハブ動画」を複数拡散させる手法です。

「会社そのものを知ってもらうために、撒き餌をたくさんまくイメージです。まず登場するキャラクターを好きになってもらい、その人が働く会社がどんな会社かを知ってもらおうと考えています」

そのため、クライアントに対してはまず最初に、メインで動画に登場する予定の人を含めて、入念に聞き取りをするといいます。

「等身大」の会社の良さを最大限引き出し、「クスッ」と笑ってもらえるような要素を掛け合わせ、「バズを狙います」と話します。

その結果、クライアントの一つである建設会社は、以前は月に1件あるかないかだった応募が5倍以上になったといいます。

「リードタイムが長い」いまの就活だからこそ

動画を使った求人の良さは、「タッチポイントが増やせること」と「伝えられる情報量が増えること」だと竹内さんは話します。

SNSネイティブの世代は、検索エンジンだけでなく、TikTokを含めたSNSでも就活の情報を検索します。「求人する企業側も、様々なプラットフォームに自社の情報を出しておくことで、タッチポイントを増やすことができる」と話します。

また、大学に入った時点ですぐに就活を意識するなど、竹内さんは「いまの就活生はリードタイムが長い」とも指摘します。

そのリードタイムの長さに注目すると、普段から使っているツールの中に企業のポジティブな情報を流し続けることが、その会社の知名度やイメージにも影響してくるのだろうと感じました。

<体験談お寄せください> 新企画「就活しんどかったけど……」では、コロナ禍で変化もあった就活の「いま」を見つめ直し、よりよいあり方を探っていきます。

大学在学中、または入社3年目くらいの方、就活の体験を聞かせていただけませんか?

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