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「シラサギはいないが白いサギはいる」詐欺のようなサギの話…なぜ?

話題になったシラサギの投稿
話題になったシラサギの投稿 出典: 自然ガイドのくますけさんのSNSより

目次

たまに川で見かける白いサギ、通称「シラサギ」。自然ガイドがSNSにアップした「シラサギはいない 白いサギはいる」という投稿に驚きのコメントが集まりました。どういうことでしょうか。話を聞いてみました。

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白いサギは6種類

8月中旬、シラサギに関する投稿が話題になりました。投稿したのは、自然ガイド歴15年の「自然ガイドのくますけ」さん(@kumasuke902)。自筆のイラストとともに、つい誰かに伝えたくなる自然についての豆知識を日々、発信しています。

話題になった投稿には「シラサギはいない 白いサギはいる」との文言が書かれています。白いサギのイラストも、くますけさんが数時間かけて描いたものです。

私たちがたまに川などで見かけて「シラサギ」と呼んでいる鳥は、存在していないのでしょうか。くますけさんはずばり、「シラサギという名前の鳥はいません」と言います。

くますけさん自身も、「小さい頃、親が『あれはシラサギだ』と言ったので白いサギは全部『シラサギ』だと信じていました」と振り返ります。

その上で、「見た目が白いサギは6種類いるといわれています」とのこと。コサギ、チュウサギ、ダイサギ、カラシラサギ、アマサギ、クロサギの6種類です。

魚をとろうとするコサギ
魚をとろうとするコサギ 出典: 朝日新聞社

代表的な「ダイサギ」「チュウサギ」「コサギ」は、名前に大中小がついているので覚えるのは簡単ですが、見分け方はとても難しいそうです。

例えば、ダイサギは名前の通り大きく、繁殖期には顔が緑色。チュウサギはダイサギよりやや小さめで、くちばしもやや短い。渡り鳥なので夏にしかいません。

コサギは足の先が黄色なのでわかりやすく、後頭部から2本のちょんまげのように見える羽(冠羽)が生えています。

見分け方が難しい

ただ、簡単な見分け方は大きさぐらいだそう。最近はカメラや双眼鏡が高性能になっていますが、肉眼ではまず見分けるのは難しいようです。

だから、白いサギを「シラサギ」という総称で呼ぶようになった――。そんな風にくますけさんは推測しています。

また、国最古の歌集「万葉集」にも「白鷺(しらさぎ)」が出てくるそうです。「おそらく、もともと白いサギを全部『シラサギ』と呼んでいたけども、近年、研究が進んで識別できるようになり、名前がついていったのではと想像します」とも話してくれました。

くますけさんは「国内ではダイサギ、チュウサギ、コサギが身近です。特にコサギはよく魚をとっているので観察しがいがあります。投稿をきっかけに、自然に興味を持つ人が増えてくれるとうれしいです」と話しています。

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