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ぽたぽた焼「おばあちゃん」なぜ38年目で刷新? 亀田製菓に聞いた
亀田製菓を取材しました
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亀田製菓を取材しました
先日リニューアルが発表された「ぽたぽた焼」。パッケージに描かれているおばあちゃんのイラストが新しくなることに対して多くの反響が寄せられました。新イラストを絵本作家のヨシタケシンスケさんに依頼した理由や、節目ではなく38年目にリニューアルした狙いについて亀田製菓を取材しました。
ぽたぽた焼が発売されたのは1986年。濃厚なさとうじょうゆの甘じょっぱさと、サクサクとした軽い食感が特徴のロングセラーです。
ネーミングは、おばあちゃんが火鉢でおせんべいを焼く際に、さとうじょうゆ蜜を「ぽたぽた」と垂らして塗る様子に由来しています。
8月7日のリニューアル発表で、おばあちゃんのイラストが新しくなることを告知。
発売当初から描かれているおばあちゃんは、過去10回以上のリニューアルでポーズ変更はありましたが、新しくなるのは初めてです。
新イラストは「りんごかもしれない」などで知られる人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんに依頼しました。
発表を受けて、SNS上では「ほのぼのして良いなぁ」「雰囲気が可愛い」「今までのおばあちゃんの方が良かった」といった反応が寄せられています。
なぜ35年や40年といった節目ではなく、38年目というタイミングでリニューアルしたのか?
亀田製菓マーケティング戦略部の林克昭さんは理由をこう説明します。
「新しい時代にも進化し続けるお菓子として一日でも早くお客様に楽しんでいただいきたいと考え、このタイミングでのリニューアルに至りました」
ヨシタケさんに依頼した理由は「ぽたぽた焼と絵本の共通点」にあるといいます。
子どもでも食べやすく、親子をつなぐコミュニケーション菓子として三世代に渡って認知される商品となったぽたぽた焼。
同じく「親子の絆を育むもの」としての絵本の読み聞かせに着目し、多くの支持を集めているヨシタケさんに作画を依頼しました。
亀田製菓からヨシタケさんにお願いしたのは「おばあちゃんのもつ『あたたかさ』を大切にしながら、たくさんの親子が親しみを感じるおばあちゃんを、またおばあちゃんを中心に集まり楽しく会話をする親子のイラストを」という点だったそうです。
ヨシタケさんからイラスト案が届いた時、社内からは「わぁ、可愛いおばあちゃん!」と歓声が上がったといいます。
「弊社の想いを受け、顔を上げて語りかけるおばあちゃんのイラストをご提案いただきました。思わず会話したくなるチャーミングでより親しみやすいおばあちゃんだと、社内では年代問わず非常に反応が良かったです」
おばあちゃんが二代目になったわけではなく、同じおばあちゃんが新しくなったという位置づけだそうです。
合わせて新しくなるのが、個包装に記されている「ぽたぽたおばあちゃんのちえ袋」。
こちらも発売当初にあったものですが、「みんなのちえ袋」「ぽたぽた親子あそび」などを経て、今回復活しました。
「AI」や「NFT」に関するものなど、現代版にアップデートされた20種類があるそうです。
リニューアルを受けて、林さんはこう話します。
「ぜひ、新たに描き起こしたチャーミングで親しみやすい『おばあちゃん』と一緒にぽたぽた焼を食べながら、『ぽたぽたおばあちゃんのちえ袋』を読み、親子や家族のコミュニケーションのきっかけにしていただきたいと思います」
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