こうしてネットの海であらぬ方向に泳がされてしまったマンボウ。死因がコンテンツ化していくなかで、一気に多くの人の目に留まることになったのは、あるツイートによるものでした。
10年前の2013年8月5日、とあるTwitterアカウントが「マンボウの死因一覧」として、「朝日が強過ぎて死亡」「海水の塩分が肌に染みたショックで死亡」「近くに居た仲間が死亡したショックで死亡」「近くに居た仲間が死亡したショックで死亡した仲間から受けたストレスで死亡」など独自に考えたネタをツイートしました。
これが1万回以上リツイートされたことで、さらに便乗と拡散が繰り返され、しまいにはテレビでも取り上げられることに。この一連の流れで劇的に知名度が高まり、10年後の現在に至るまで「マンボウ最弱伝説」が根強く残ることになったのです。
2013年当時、日本でのTwitter利用率は17.5%(総務省「
情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)。5年後の2018年には37.3%まで倍増することになるのですが、情報を拡散する文化が醸成していく真っ只中だといえます。
Wikipedia、2ちゃんねる、NAVERまとめ、Twitterと、2000年代以降のインターネットの文化形成を担うプラットフォームのなかで、「マンボウ最弱伝説」は姿を変えながら、語り継がれていったのです。