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実は全て同じ色の畳、2色の鶴に見えるワケは すごすぎる畳アート

山田憲司さんがつくった鶴の畳
山田憲司さんがつくった鶴の畳 出典: 山田憲司さん

目次

すべて同じ色のイグサを使っているのに、2色の鶴に見える畳アートがSNSで話題になっています。一体どうやって設計しているのでしょうか。職人に話を聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・小川詩織)

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製作期間は1年 301枚を組み合わせ

6月下旬、ツイッターに投稿された鶴の畳。白や緑など違う色の畳が敷かれているのかと思いきや、「全て同じ色の畳ですが、光の反射を利用して、2色の鶴に見えるように計算して作りました!」との文言が。

ツイートには11万ものいいねが付き、「これが同じ色だなんて信じられない」「4色に見えます」「素晴らし過ぎて、踏めません」などと話題になりました。

 

 

この畳を作ったのは、岐阜県羽島市の老舗畳店5代目の山田憲司さん(39)。同じ色のイグサをパズルのように組み合わせて、様々な色に見える「すごい畳」を次々と製作しています。

今回の鶴の畳は、京都市東山区にある東福寺塔頭(たっちゅう)の光明院で7月30日までの1カ月間限定のお披露目です。

山田さんは、光明院の庭園にある枯山水を湧き水に見立て、そこに水を飲みに来た鶴の様子を表現。鶴は光明院の寺紋でもあるそうです。

完成までにはなんと1年かかりました。現地で光の反射を調べるところから始まり、型紙をつくって、301枚もの畳パーツを組み合わせています。

301という数字は、この庭園を造った庭園家の重森三玲(みれい)さんにちなんでいるそうです。

実際に全部のパーツをはめ込んでみないと、想像していた色合いが出るかどうかがわからないこともあり、イメージを膨らませながら光の反射具合を計算するという計画の段階が一番大変だったといいます。

織り目の角度をずらして色を変化

すべて同じ色のイグサを使っているということですが、どのように色の変化をつくっているのでしょうか。

山田さんは「イグサの織り目の角度を0度、45度、90度、135度とずらすことで、光の反射によって色を変化させています」と説明します。

立ち位置によって色が変化して見える
立ち位置によって色が変化して見える 出典: 山田憲司さん

しかもこの鶴は、立つ位置によって色が変化するそうです。正面から見ると鶴の頭は深緑色で背景は白色ですが、反対からはそれぞれ逆転して見え、歩くたびに変化する色を味わうことができます。

色は時間帯によっても変わります。朝はくちばしが白っぽく輝いたり、夕方になると羽が金色になったりもします。雨の日には落ち着いたトーンの鶴を見ることができるそうです。

山田さんは「1カ月の間でも、経年劣化での色の変化があります。1度だけでなく、2度3度と訪れても楽しむことができます」と話しています。

光明院での「鶴の展覧会」は7月30日まで。寺院の拝観料は300円。山田さんがつくった龍の畳など他の作品も展示されます。

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