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IT・科学

カップ麺容器に〝オイル〟追加が危険な理由 「内側がシュワシュワ」

発泡ポリスチレン製容器を用いた商品にMCTオイル15mlを入れ、直後に湯を加えた様子。
発泡ポリスチレン製容器を用いた商品にMCTオイル15mlを入れ、直後に湯を加えた様子。 出典: 国民生活センター
健康食品のMCTオイルを、カップ麺などに使用される発泡ポリスチレン製容器に入れると、破損して事故につながるおそれが。注意するべき状況について、国民生活センターが注意喚起をしています。思わぬ事故を防ぐ方法をまとめました。(朝日新聞デジタル企画報道部・朽木誠一郎)
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身近なカップ麺容器で事故

軽くて丈夫でクッション性があること、熱を伝えにくく食品の保存性に優れていることから、主に即席麺や総菜などの食品に使用される発泡ポリスチレン製容器。この身近な容器で思わぬ事故が起きていることを、国民生活センターが注意喚起しました。

同センターによれば、2018年度以降、即席カップ麺を調理した際に「MCT(中鎖脂肪酸)オイルやえごま油等の食用油を加えたところ、容器が破損して湯が流出した」という相談が6件、寄せられたということです。そのうち、漏れ出した湯でやけどを負ったという事例も1件ありました。

SNSにはカップ麺に「MCTオイル入れて食べようとしたら内側の発泡スチロールがシュワシュワ溶け出してメチャクチャ焦った、何これ」「カップ麺…変形させた犯人は私でした」などと、驚きの声も書き込まれています。

こうした食用油は近年、いわゆる健康食品として注目され、既存の食品に追加して食べる人もいます。

一方で、容器が発泡ポリスチレン製の即席カップ麺には「容器が変質・破損するおそれがあるため、添付以外の食用油等を加えてはならない」といった表示が記載されています。

また、食用油には「ポリスチレン製の食品容器に使用してはならない」といった表示が記載されている商品もありますが、一部にない商品もありました。

同センターの検証によれば「湯を注いで3分後にテスト対象食用油(※)を加えると、発泡ポリスチレン製容器が破損したり、内側の表面が変質することがありました」「テスト対象食用油を加えた直後に湯を注ぐと、発泡ポリスチレン製容器が変質する範囲が広くなりました」ということです。

※MCTオイル、ココナッツオイル、えごま油、アマニ油

このように、食用油を加えるタイミングも、破損や変質の状態を左右することがわかっています。

同センターはSNSでも注意喚起。「漏れ出た湯でやけどをするおそれもあるので、添付以外の食用油等は加えないようにしましょう」と動画とともに訴えました。
 
この動画には、MCTオイルを追加したカップ麺容器が時間の経過とともに破損し、数分で湯が漏れ出す様子が収録されています。

同センターは「MCTオイルやえごま油等を発泡ポリスチレン製容器(即席カップ麺やコーヒー等)に加えると、容器が変質・破損するおそれがあるため、添付以外の食用油等は加えないようにしましょう」とコメント。

また、MCTオイルを販売する日清オイリオも、自社の公式サイトのQ&Aで「MCTオイルをカップラーメンにかける場合は、中身を別容器に移し替えてから使用してください」と呼びかけています。
 

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