連載
#23 特別じゃない日
世界一ぜいたくな祖父母宅バイキング 友達とスイーツも楽しいけれど
「特別じゃない日」をテーマにした単行本が発売された漫画家・稲空穂さん。ツイッターで発表して注目を集めた漫画「バイキング」に込めた思いを聞きました。
友達とスイーツバイキングを楽しむ女子高校生。
別の日には、祖父母の家で煮物、揚げ物、刺し身まで、たくさんの料理をふるまってもらいます。
お店のバイキングでも、祖父母宅のバイキングでも、幸せそうな笑顔を浮かべるのでした。
祖母の家に行くと、「孫は常に飢え、おなかを空かせている」と言わんばかりの量の料理が次から次に出てきます。
「今日は何にも準備してないよ~」と言いながら、テーブルの上に大皿を並べる祖母。
「とって食べな」と渡される小皿たち。
私の好きなものだけが並ぶ、世界一贅沢で幸せなバイキングです。
私もいつかそんな風に、誰かをバイキングでおもてなしできたら嬉しいです。
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〈稲空穂=いな・そらほ〉 静岡県出身・在住の漫画家。会社員を経て2017年に「おとぎ話バトルロワイヤル」(KADOKAWA)でデビューし、「特別じゃない日」で日常をテーマにした作品に挑戦中。老夫婦や女子高校生、主婦、バイトの青年……それぞれの小さな幸せがつながっていく物語を描いていて、実業之日本社から第1集が書籍化され、7月に第2集「特別じゃない日 猫とご近所さん」が発売された。Twitterアカウントは@ina_nanana
withnewsでは原則隔週水曜日に、稲さんの漫画とともに作品に込めたメッセージについてのコラムを配信しています。
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