連載
#7 選挙 若者の疑問
投票先どう決める?「党名、政策…他には」 学生の疑問に〝提案〟
「判断軸を自分で生み出せる可能性がある」
22日に公示された参院選。選挙について、若者たちから疑問を募ると、選挙の基本をおさらいしたいというものから、「言われてみると、確かにわからない」といった疑問が集まりました。「何を判断軸に投票したらいい?」。林尚行政治部長に聞きました。
有権者それぞれが、その時々で判断軸を考えればいいと思いますが、例えば、「自分の中のモヤモヤを言語化し、それを判断軸にする」のはどうでしょうか。
私は「自分のモヤモヤから候補者を探しにいく」ことをおすすめしています。すると、判断軸を自分で生み出せる可能性があると思います。
選挙公報も、だらっと読むのではなく、まず自分の中でのモヤモヤやイシューを考えてみる。そのモヤモヤ・イシューを意識して選挙公報を読んでみると、ふと浮き出てくる人と来ない人がいるかもしれません。
自分の困っていることやモヤモヤから考えると、具体的に実現してほしい法律や、こういう活動をしてほしいということが明確になっていきます。その上で、候補者や政党に一票を投じることで、そのあとの6年間を常にウォッチすることができるようになるんじゃないかと思います。
自分のモヤモヤしていることについて、「選挙公報に書いていない」ということもありますよね。
去年の衆院選のときの事例ですが、気候変動に興味を持っていた大学生が、候補者に気候変動についての考えを直接聞きに行ったこともありました。
その大学生は、各政党が同じ書きぶりをしていたのを見て、「これでは判断できない」と考えたんですね。
投票先を探すときに、自分のモヤモヤ感の論点がパンフレットなどを見ても見つからないときや、みんな同じような表現しかしていなかったとき、まずは選挙区の候補者の街頭演説を聞きに行き、終わった後に一言聞きに行ってもいいと思います。
候補者も人間なので、人間同士の付き合いをすればいいんです。
選挙は、候補者に私たちの一票を預けて、国政で反映させてもらうための仕組みです。有権者は自分たちの代表を「選ぶ」立場なんですから。
自分たちから積極的に情報をとりにいき、選ぶ相手を決めていくのは、すごく大事なことだと思います。
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