twitter facebook hatebu line LINE! 連載 2022/04/11 みんなの感想 #8 #ふしぎなたてもの これは時計です。でも、何時? 住民もわからない…巨大煙突の〝謎〟 時計であるというこのデザイン、何時を指しているのか……。 出典: 朝日新聞社 朽木誠一郎 朝日新聞デジタル企画報道部記者 #ふしぎなたてもの お台場 有明 目次 まずは動画でサクッとチェック 東京都江東区にある有明清掃工場。その高さ140mの煙突には、光る点が円と線を描くふしぎなデザインが施されています。実はこれ、時計だということですが、だとすればどう読むのか、よくわからない部分も。都の清掃工場を運営する東京二十三区清掃一部事務組合を取材しました。(withnews編集部・朽木誠一郎) 【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格 まずは動画でサクッとチェック 近隣住民も読めない“時計” 東京のベイエリアの夜景の中に、光る点が描く円と線のデザインを見かけたことはないでしょうか。そしてこの点、よく見ると、時間とともにその光り方が変化しているのです。 このデザインが施されているのは、東京都江東区にある有明清掃工場の、高さ140mの煙突です。その形から、ネットには「何やら時計のようなものがある」「この時計はどう見ればいいのか」など、近隣住民からの書き込みが。そこで、都の清掃工場を運営する東京二十三区清掃一部事務組合を取材しました。 日中の有明清掃工場の煙突。 出典: Getty Images 夜間の有明清掃工場の煙突。 出典: 朝日新聞社 同組合の担当者によれば、やはりこの煙突のデザインは「時計です」とのこと。しかし、その読み方などはあまり知られていないようです。公式のアナウンスとしては、2014年2月に同組合の公式サイトで一度、紹介した、ということでした。 一方、同工場の煙突は、1995年の竣工からこのデザイン。約30年、有明の地で時を刻んでいたことになります。竣工時、同組合は設立されておらず、当時清掃行政を担当していた東京都清掃局の資料によれば「外部に基本デザインを依頼した」旨の記載があるそうですが、詳細は不明ということでした。 さて、本題の読み方はどうでしょうか。同組合によれば、丸い(円の)部分が一般的なアナログ時計の短針に、縦の(線の)部分が長針に相当しているということです。 丸い部分は、0時から1時間ごとに色がついていきます。色のついた部分がなければ、0時ということです。例えば、色が4つついていれば、午前4時または午後4時となります。 縦の部分は、下から5分ごとに色がついていきます。色のついた部分がなければ、「0分00秒から4分59秒」までの間ということです。例えば、色が5つついていれば、25分00秒から29分59秒までの間ということになります。 つまり、冒頭の写真の時間は「8時25分00秒から29分59秒までの間」ということになります。 有明には96年に東京国際展示場(東京ビッグサイト)が開業、お台場には97年にフジテレビ本社が移転するなど、同時期に建設されたさまざまな建物が、同工場の巨大煙突とともにベイエリアの景観を形作っています。 臨海副都心開発の名残りとして、見かけたときにはぜひ、スマートフォンに表示される時間に照らして、“謎解き”の答え合わせをしてみるのはいかがでしょうか。 【連載】#ふしぎなたてもの 何の気なしに通り過ぎてしまう風景の中にある #ふしぎなたてもの 。フカボリしてみると、そこには好奇心をくすぐる由縁が隠れていることも。よく見ると「これなんだ?」と感じる建物たちを紹介します。 この時計、どう読む? “謎ルール”を解説 昼の見え方も 1/7枚 withnews