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「ダメだ返品だ」書店も出版社も悲しい事態…コロナの困り事ツイート
「知らなかった」「気をつけよう」反響が続々
「コロナ禍での困りごと ホントに多いです」。書店員が「あるある」をつぶやいたツイートが「気をつけよう」と反響を呼んでいます。それは、雑誌がくっついてしまう〝ある原因〟です。投稿した佐久間薫さん(@sasakumako)に話を聞きました。
書店で働いて20年ほどという佐久間さんは、13年前に雑誌デビューを果たして漫画家としても活動しています。
今回は、入り口にアルコール消毒液を設置し始めたばかりの頃のことを、実話をベースに創作を加えて描き、ツイッターにアップしました。
マンガでは陳列棚を整理していた書店員の女性が、くっついている雑誌があることに気づきます。
「くっついちゃってます」と相談すると、先輩書店員は「あ~これ、消毒液が乾かないうちに触るとこうなるんだよな。ダメだ返品だ」と落胆するのです。
ツイートには1万以上の「いいね」が集まり、「知らなかった」「気をつけよう」といった反響が寄せられています。
「消毒液の置いてある出入り口付近にあるからか、くっつく本は雑誌が多いですね。置いたばかりの頃は、今よりも頻繁にあったような気がします」と振り返る佐久間さん。
くっついた本は、はがしても破れてしまって売れません。本は書店での委託売買制度のため、出版社に経緯を説明して、返品の了解がとれたら返す仕組みになっているそうです。
「人気の雑誌の場合は売り逃してしまいますし、もちろん返品の手間もあって、書店も出版社も悲しい事態になります」と指摘します。
コロナ禍での困りごと#本屋の堀ちゃん#漫画が読めるハッシュタグ
— 佐久間薫🌞『本屋の堀ちゃん』発売中 (@sasakumako) February 20, 2022
#4コマ漫画
ホントに多いです🥲 pic.twitter.com/Tr6m9d0OAf
「単行本であればカバーだけ取り寄せて付け替える方法もありますが、それも出版社のコストがかかっていますからね……」
お客さんとしてできることは、ちゃんと乾くまで商品をさわらないこと。SNSにも「ぬれた手でさわる人がいるんだ」という驚きや、「本屋さん以外にも被害がありそう」といったコメントが寄せられていました。
佐久間さんは今回のツイートのように、書店員の働く姿を描いたマンガ『本屋の堀ちゃん』を出版しています。
「本屋の仕事がよく分かる作品です。本好き、本屋好きな方はもちろんですが、『接客業あるある』も満載ですし、幅広い方にお楽しみいただけると思います。前日譚の『カバーいらないですよね』もぜひ一緒に読んでください」
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