グルメ
SNSで人気の「空想喫茶」懐かしいメニューを次々生みだすのは何者?
これ、絶対おいしいホットケーキ…!
ホットケーキ、クリームソーダ 、プリン……昔ながらの喫茶店のメニューは、懐かしい色合いや空気感が伝わってきます。アップされる写真は「行ってみたい!」と思うものばかり。いったいどうやって撮っているのか。SNSを中心に作品を発表している4人組の写真家の喫茶トラノコクさんに話を聞きました。(相沢亮)
話を聞いたのは中心メンバーのうちの2人、konさん(27)と、ユーピケさん(27)です。
2人の出会いは、高校時代。高校一年生の4月からバスケットボール部に所属していたユーピケさん。少し遅れて5月に入部したのがKonさんでした。帰り道の方向が一緒だったということから、仲良くなりました。
とにかく映画が好きだというkonさん。高校、大学時代を通じ見た映画の本数は、ジャンルを問わず1千本以上だったそうです。
そんな中でも特に好きだったのが是枝裕和さんが監督をした「海街diary」とスタジオジブリの「風立ちぬ」。作風に共通するのは「懐かしさ」で、現在の作風のルーツになっています。そしてkonさんは美術系の大学に進学しました。
一方、別の大学に進学したのユーピケさんも映画館でアルバイトを始め、それぞれ映画が日常の一部になっていました。
喫茶トラノコクさんが持つ「懐かしさ」は、誰もが持つ「食」の記憶を通じて訴えかけてくれます。
多くの人がその作品に共感を覚えるのは、「温かい過去の記憶」を想起させるからでしょう。
それは、konさんやユーピケさんなどの撮影技術からも伝わってきます。
特に視覚に入ってくる情報量のバランス、美味しそうな瞬間の捉え方、その場にいるような空気感の演出に惹かれました。
トラノコクさんならではの「懐かしい」作風の秘密の一つとして自然光での撮影があります。
背景や小物の色味などメインの料理を活かす画作りが同じ写真家として、とても参考になります。
また美味しい瞬間を撮るためのルールとして「料理が提供されたら撮影は、なるべく早めに終わらせる。最も美味しそうな瞬間は、提供されたその時なのでみなさんにその瞬間を届けたいです」と教えてくれました(konさん)
筆者自身、作品を見ていると昔、母親が作ってくれたホットケーキを家族で食べた思い出がよみがえりました。
リアルの店舗への思いも語ってくれた2人。心の奥底に閉まってあった大事な記憶を思い出させてくれる喫茶メニューが並ぶ喫茶店の開店が待ち遠しいです。
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