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ネットの話題

「インフルエンサーは、職業なの?」Z世代が示した〝独自の線引き〟

YouTuberを職業と捉えた割合は97.2%でした

ソーシャルメディアごとに「インフルエンサーは職業かどうか」を尋ねた結果…=写真はイメージです
ソーシャルメディアごとに「インフルエンサーは職業かどうか」を尋ねた結果…=写真はイメージです 出典: pixta

目次

「インフルエンサーは、職業なの?」――。1996~2015年生まれの「Z世代」に聞いてみると、他の世代とは違う考えを持っていることがわかりました。ネットの仕組みを理解した上で、職業かどうか判断する〝独自の線引き〟があるようです。アンケートを手がけた「Z総研」(代表・道満綾香)のデータを元に考えます。

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9割が「職業」と認めるソーシャルメディアは

調査は5月、職業に関する質問項目についてZ総研が12~25歳の女性237人(12~18歳が198人、19~25歳が39人)を対象に実施しました。
「インフルエンサーは職業だと思うか」という問いは、使うソーシャルメディアごとに調査。それぞれ、「インフルエンサーだと思う」と答えた割合は次の通りでした。

YouTube97.2%

ライバー56.5%

instagram54.4%

TikTok37.6%

Twitter24.5%
Z総研のトレンド通信「職業編」より
インフルエンサーは職業だと思うかどうかの問いへの答え
インフルエンサーは職業だと思うかどうかの問いへの答え

YouTuberの収益構造、理解している

着目すべきは、YouTuberを職業だと思う割合の圧倒的な高さです。

この結果について、アンケート回答者からの詳細な聞き取り調査を担当したZ総研メンバーの星野明日香さん(23)は、「若い子たちは、好きなYouTuberが運用している、他のSNSをよくチェックしています。ツイッターなどで『きょうは編集やばい(忙しい)』などと投稿しているYouTuberも多く、動画の舞台裏を知ることで、それが『遊び』ではなく仕事なのだと理解しやすいのだと思います」と分析します。

また、「広告が収益につながっていることを理解している子も多い。自分の好きなチャンネルを見ているときに広告が流れてくるたびに、それがお金になっているということを意識するのではないでしょうか」とも話します。

YouTuberの場合、1再生あたりの収入単価などの情報がネット上にあったり、具体的な収入額を明かすYouTuberがいるなど、収入のイメージがつきやすいのかもしれません。

回答者からも「YouTuberは動画内で収入を公開してる。それを知っているので、それだけ稼いでいれば職業だと思う」といった声が聞かれました。

ツイッター・TikTokのインフルエンサーは?

一方、ツイッターやTikTok、インスタグラムについては「趣味の延長線上であり、仮にPRでお金が入っていたとしてもそれだけで生計が立てられるわけではない、という理解があると思います」と星野さん。

回答者からは「(フォロワーが)投稿を見るのにお金はかからないから商業だとは思わない」といった声や、「PR案件だとお金もらえると思うけど普段のつぶやきはお金が発生しない。PRだけでは人気になれないから難しいんだろうなと思う」といった声がありました。

ちなみに、56.5%が職業だと答えているライバーとは、「17Live」や「ふわっち」といったサービスのライブ配信機能を使った配信を行っている人のことで、主な収益は視聴者からの「投げ銭」になります。
「あくまで短い期間だけやるもの」というイメージを持つ回答者もいました。

「いずれのツールの場合でも、聞き取りした人たちが一致して言っていたのは『それ一本で食べていけるかどうかで職業かどうかが決まる』ということだった」と星野さんは話します。
Z世代の当事者でもある星野さん自身も、その考え方に賛同するといいます。

数は少なかったものの、中には選択肢にあげたツールすべてのインフルエンサーが職業だと答えた回答者も。「『#PR』の投稿でお金をもらっていると思うので、収益が発生している時点でどのSNSも職業だと思う」「そこから発展してテレビなどに出演して、活躍の幅を広げている方もたくさんいるので、それも含めてインフルエンサーは職業だと思う」と話していました。

インフルエンサーが職業かどうかを分ける「線引き」は=写真はイメージです
インフルエンサーが職業かどうかを分ける「線引き」は=写真はイメージです 出典:pixta

理想の働き方は、リモートか在宅か

また、「仕事のスタイル」についての質問では、「毎日出社」を選んだ回答者が最も多く、43.5%、次に多かったのは「出社多め、リモート少なめ」で24.5%、3番目に多かったのは「半分出社半分リモート」で21.5%でした。

リモートワークという選択肢がコロナ禍で広がった影響からか、どのような割合であっても少なからずリモートを取り入れたいと考える人は全体の半数以上、54.4%となりました。

「どんな仕事スタイルがいいと思うか」
「どんな仕事スタイルがいいと思うか」

会社員かフリーランスか起業家か…

また、会社員やフリーランス、起業家などを選択肢とした「どんな働き方がいいか」という質問に対しては、半数以上の67.5%が会社員を選択。
第一生命保険株式会社(以下、第一生命)が1989年から毎年実施している「おとなになったらなりたいもの」アンケート調査の2020年版でも、小学生~高校生の男女のうち小学生女子を除き、会社員が1位となっており、Z総研の調査でも同様の結果となりました。

「どんな働き方がいいと思うか」
「どんな働き方がいいと思うか」

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