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お金と仕事

その転職、ちょっと待て リクナビ元副編集長が刻み込まれた言語力

リクルートから転職後、営業から広報へ職種も変わった小澤美佳さん。今でも役立っているという営業時代のスキルとは(写真はイメージです)
リクルートから転職後、営業から広報へ職種も変わった小澤美佳さん。今でも役立っているという営業時代のスキルとは(写真はイメージです) 出典: PIXTA

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新型コロナウイルス流行前の2019年には過去最多の351万人を数えた転職者(総務省調べ)。終身雇用が当たり前ではなくなり、キャリアチェンジを選ぶ人も少なくありません。リクナビの副編集長などリクルートで10年間人材領域に携わり、現在はオンラインアウトソーシングのベンチャー企業で働く小澤美佳さん@mica823は、営業から広報へ職種も変えました。転職後も役立っている営業時代の「三つのスキル」や、普段の仕事で意識しておくべきことを紹介します。

「営業をしていた」だけでは厳しい時代

コロナ禍で働き方や生き方を見つめ直す人は多いでしょう。

会社や上司の今まで見えなかった部分が見えて「今の会社で働き続けるのが良いのか?」と転職を考えたり、家族との時間の大切さを感じたり……。リモートワークの促進をきっかけに、副業や複業を検討し始めた人もいると思います。

ただ、転職活動をする前に少し立ち止まってみてください。

「あなたは前職を通してどんなスキルを身につけましたか」と言われたら、瞬時に答えることができますか。「営業をやっていました!」と明るく元気に言うだけでは、見向きもしてもらえない時代になりつつあります。

営業→広報へ 役立った三つのスキル

私は1年前から現在の会社で広報として働いていますが、転職によるキャリアチェンジです。元々、新卒でリクルートに入り、10年間営業職としての経験を積みました。

一口に営業と言っても、カテゴリーは色々です。新規か既存か、BtoBかBtoCか、商材が低単価か高単価か、有形か無形か。スタイルも足で稼ぐ従来型の「外回り型営業」の一方、営業支援ツールを駆使する「内勤型営業」もコロナ禍で存在感を増しています。

私は新卒でリクルートへ入社後、中途採用に関連するサービス企画、東海での代理店営業、首都圏営業などを担当し、その後首都圏営業マネージャーを務めました。営業時代は大手~中小企業の3万社のマーケティング、 50名の営業組織マネジメントも行ってきました。

職種が変わった今でも役に立っている三つのスキルがあります。

①数値での目標管理・分析力

営業時代は受注数だけでなく、アポイントメントや電話をかける本数まで数値で目標設定をしていました。目標が達成できなかった場合は、その原因を洗い出して分析し、次の戦略につなげるということを毎日繰り返していました。

現在の業務でもプレスリリースのPV数や、イベント実施数、TwitterのRT数やいいね数まで数値で管理しています。取り組みを数値で語ることができると、エピソードに説得力が増します。このような数値に対してのこだわり、達成したいという向上心は営業で培われました。

②成功へ導く力

営業は、受注や売上につながらなければ成果として会社から評価されない厳しい環境です。ただ、営業としてそれは当たり前だとも思っていました。

そのため、商談を成功させるために顧客のニーズを仮説立てし、徹底的に事実を収集し、提案内容を企画し、相手へプレゼンする、という一連の力は必須でした。

広報は多くの人たちに自社の事業を知ってもらう仕事です。世の中で何が求められているのか、そして自分達がどんな情報を提供できるのかを考え、相手に伝える力を養い続けています。営業時代に場数を踏んでいるため、プレゼンが求められる場面でも比較的、自信をもって臨むことができています。

③巻き込む力

どんな仕事も一人で成し遂げるのは難しいですよね。私も営業時代は、事務やマーケティング、広告制作、商品を売った後の運用部隊など幅広い方の協力が必要でした。

自分で必要な情報を取りに行かなければ、情報は集まりません。また、資料作成やデータ整理など、誰かにお願いをしなければ業務が進まないこともあります。

社内外を問わず、コミュニケーションを頻繁にとり、関係性を構築し、多くの人を巻き込む。「一緒に仕事をする」というスタンスができたのは営業時代でした。広報も同じく、多くの人を巻き込む力が必要です。

広報活動に協力してくれるメンバーがいてくれるからこそ、外部に伝えたいことが生まれるので、社内で関係性を構築し、社外に発信していくことはとても重要だと考えています。

実績の言語化とスキルや強みを明確に

私はリファラル採用でニットに転職しましたが、採用担当者や経営者にもこうした自分の強みをしっかりと伝えることができました。そして、広報の仕事にも生きています。

営業としての実績を定量・定性的に正しく言えること、スキルや強みをアピールすることで、多くの会社から必要とされる人材になります。そのためには、まず実績の言語化とスキルや強みを明確にしておきましょう。

会社から自立し、新たな仕事も

さらに自分のスキルや強みを認識することは、会社の看板に頼らず、個人として自立したり、新たな仕事が舞い込んできたりすることにもつながります。私もTwitterやnoteでの発信を通じて、セミナー登壇やコンサルティングの依頼がきたり、会社のPRや採用へつなげたりすることもできています。何より「小澤美佳」のファンになって、応援してくださる人がたくさん増えました。

終身雇用という考えが崩れつつあるなか、人生100年時代を生きなければなりません。企業のブランドに依存するのではなく、あなた自身は何ができるか、どんな価値があるのかという「個」の強みを考えることが大事になります。

小澤美佳 株式会社knit(ニット)広報。2008年に株式会社リクルート入社。中途採用領域の営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。2018年 中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。2019年にニットに入社し、カスタマーサクセス→人事→営業を経て、現在、広報に従事する傍ら、オンラインでのセミナー講師やイベントのファシリテーターを実施。副業で嘉悦大学の大学講師。キャリアや就職などに関する授業を担当。Twitterアカウントは2.4万のフォロワーがいる。

Twitterアカウント:https://twitter.com/mica823
note:https://note.com/micakozawa

小澤美佳さん=ニット提供
小澤美佳さん=ニット提供
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