ネットの話題
美しく並べすぎると売れないんです… 和菓子屋の「豆知識」が話題に
「売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩す方がお勧めです」。ある和菓子店のそんなツイートが注目を集めています。
ネットの話題
「売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩す方がお勧めです」。ある和菓子店のそんなツイートが注目を集めています。
「売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩す方がお勧めです」。ある和菓子店のそんなツイートが注目を集めています。投稿の経緯について聞きました。
山梨県北杜市に本店がある、明治創業の和菓子屋・金精軒。
そのツイッターアカウントが、こんなつぶやきを投稿しました。
人間は「綺麗に整っている物を壊すことに抵抗がある生き物」なので、売り場は綺麗に陳列するよりも少し崩す方がお勧めです。
— 金精軒 (@kinseiken_jp) June 28, 2021
左より右の画像の方がよく売れます。
美しすぎる方が逆にモテなくなることと通ずる物があると思っています。親近感は大切です。 pic.twitter.com/JgOwjDsC9P
添付された画像のうち、1枚目はカステラの箱を綺麗に3個ずつ6列に積んだもの。
2枚目は、あえて1列だけ2個にして、外した1個を他の列の上に載せて不ぞろいにしてあります。
このツイートに対して、「勉強になります」「あんまり綺麗だと、手にとっていいのかなって思いますね」といったコメントが寄せられ、リツイートは1万7千を超えています。
「4月に入ったばかりの店員さんとこの話をしていて、ふとツイッターに上げてみようと思いました」
そう話すのは、金精軒のツイッター担当者です。
販売員として陳列を担当していた時、気合を入れて並べた時よりも、慌てて積んだ時の方が売れ行きが良いことに気づいたそうです。
そこからお客さんの動きを観察してみることに。
積み方以外にも、腰の高さの位置にある商品が、手にとってもらいやすいことがわかったといいます。
「うちの場合だと50~60代の女性のお客様がメインなので、その方々の腰の高さを基準にしています。男性だとややかがむ必要がある高さです」
ポップや正札を手書きにするなど、親しみやすさも意識しているそうです。
「美術館のような緊張した雰囲気になると、『商品に触っちゃいけない』と思われてしまう可能性があります」
また、今回は「少し崩す方がお勧め」と紹介しましたが、お店によっては綺麗に並べた方が良い場合もあるそうです。
「宝石店などがそうだと思います。お客様の理想を体現していることが重要ですから」
ツイートが話題になったことについては、こう話します。
「ちょっとしたライフハックのつもりだったので、反響の大きさに驚いています。わかっているようでわかっていないお客様目線を意識すると、売り場の答えが見えてくるんだと思います」
1/7枚