ネットの話題
「買わなくていいので、どうか…」 巨大キンカン20本が渋谷駅に登場
「買わなくてもいいので、今日はどうかラベルだけでも覚えて帰ってください #若者に売れたい」
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「買わなくてもいいので、今日はどうかラベルだけでも覚えて帰ってください #若者に売れたい」
虫さされ薬として知られる「キンカン」。渋谷駅の円柱20本に商品ラベルを巻き付けて巨大キンカンに見立てたり、「買わなくてもいいので、今日はどうかラベルだけでも覚えて帰ってください」と書いたポスターを貼ったりしています。狙いについて金冠堂を取材しました。
広告があるのは、東京メトロ半蔵門線渋谷駅の地下コンコース。
円柱20本にキンカンの商品ラベルが貼り付けてあり、かなり目を引きます。
通路の壁には2種類のポスターがあり、それぞれこんなキャッチフレーズが書かれています。
「買わなくてもいいので、今日はどうかラベルだけでも覚えて帰ってください #若者に売れたい」
「あ、実は、普段はこの箱の中に入ってます #若者に売れたい」
商品の瓶やパッケージの写真を添えて、シンプルに「キンカンを覚えてください」と訴求。
「#若者に売れたい」からはユーザーの高齢化が進んでいることも伝わってきます。
このハッシュタグは、ツイッターの公式アカウント「キンカン三姉妹」でも使っていて、井村屋などの有名アカウントも乗っかってくれています。
次女:若者といえばぁ、渋谷‼️
— キンカン三姉妹【キンカン公式】 (@kinkansanshimai) June 23, 2021
三女:ということでぇ〜😊、渋谷駅の地下に大きなキンカンをたくさん並べてみましたぁ〜‼️
長女:✨Good Idea👍
三女:#ラベルだけでも覚えて帰ってください 2週間限定公開‼️ 見つけてくれた人は教えてくれたら嬉しいなぁ🤩#若者に売れたい #渋谷#第2類医薬品 pic.twitter.com/HgKz5t4fR1
「キンカンが若年層に知られていないという事実が散見され始めているので、この窮地を脱するべく企画しました」
そう話すのは金冠堂の広報担当者です。
1926年に万能外用薬として発売された「キンカン」は、虫さされやかゆみだけでなく、肩こり、腰痛、打撲、捻挫にも効果がある第2類医薬品です。
長い歴史がある一方、ユーザーの高齢化が進みつつあるため、まずは若者に知ってもらうことから始めて、選択肢の一つに入れてもらおうと考えたそうです。
2019年夏には、ハイブランドを彷彿とさせる、ファッションモデルを起用したポスターを展開。
この時も場所は渋谷で、若者への認知拡大を狙ったものでした。
「今年はポップアップストアなどのリアルイベントも企画しましたが、コロナ禍で断念。肩ひじを張らずに正直な気持ちのポスターにしました」
SNS上では「肩こりにも効くなんて知らなかった」といった、狙い通りの反応も寄せられていて、手応えを感じているそうです。
「とにかく知ってもらいたい、若者に売れたい、というのが切実な願いです。今回の企画で一人でも多くの人に伝わればいいなと考えています」
◇
ポスターなどの掲出は7月4日までの予定だそうです。
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