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マンガ

理不尽すぎるクレーム、なのに笑顔?レジ業務描いた漫画の意外なオチ

「これはいい!」接客業経験者も絶賛のストーリー

コンビニの店員に、理不尽な文句を言ってくるお客。その後の意外な展開を描いた漫画が話題です
コンビニの店員に、理不尽な文句を言ってくるお客。その後の意外な展開を描いた漫画が話題です 出典: さく兵衛さんのツイッター(@sakubetaro)

目次

接客業に就くと、お客さんからクレームを受けることがあります。中には、あまりに理不尽と思える内容も……。架空のコンビニで起こった、そんな悩ましい状況について描いた漫画が、ツイッター上で広く共感を集めています。「こんなことがあったらいいな」と思える、予想外のオチが生まれた理由とは? 作者に聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

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暴言をはかれた店員、笑顔の理由は

「新しい眼鏡にしてから調子が良い」と名付けられた1ページの漫画は、12日にツイートされました。

コンビニのレジに立つ、眼鏡姿の店員「川端さん」。対応していた男性客から、突然、暴言をはかれてしまいます。

「さっさとしろよ トロいなあ」

川端さんは、「申し訳ございません」と謝るばかりです。そのまま、不機嫌な様子で立ち去る男性客の背中を見送ります。

「大丈夫かい」「クレームならボクが引き受けるからさ」。店長さんの心配ぶりとは裏腹に、川端さんは何だか楽しそうです。「私は大丈夫です」と、笑顔まで見せるのでした。

一体、どうして? その理由は、最後のコマで明かされます。その眼鏡に映る店長さんは、困った表情の柴犬。川端さんは「フフフフフ」と満足げに笑い、こう言うのです。

「眼鏡を新調してから 調子が良いんですよ」

「こんな眼鏡があったら欲しい」「お客様が神様なんてうそだよね…」。そんな感想が投稿に連なり、1.5万超の「いいね」がついたほか、リツイート数も2千回ほどに。

翌日投稿された、男性客がトイプードルに見えていたとのイラストも、好評を得ました。

出典:さく兵衛さんのツイッター(@sakubetaro)

お店で実際に見た光景をアイデアに

ユーモアあふれる今回の作品。手掛けたのは関東地方の主婦、さく兵衛さん(29・@sakubetaro)です。漫画家としては、動物のキャラクターが活躍するパニックホラー「とある食肉用うさぎの話」を、ウェブ上で不定期連載しています。

人間が別の動物に見える眼鏡というアイデアは、実際に目の当たりにした光景から浮かびました。ある日訪れたお店で、中年の男性客が、スタッフを怒鳴りつけていたのです。

「その後、店の近くで、激しくほえている犬を見かけました。『ワンちゃんなら、いくらほえてもほほえましい。なのに人間だと、どうして嫌な気持ちになるのか』。夫と交わした会話がきっかけで、その日のうちに漫画を描きました」

さく兵衛さん自身、都心のスイーツ店で、制作や販売の仕事を担当した経験があります。勤務中は、お客さんから無理な要求をされる場面も、少なくなかったそうです。

「『私の買った商品のクリームが、いつもより少なかった』『今から商品を100個用意しろ』。目が回るような忙しさの中で、そんなことを言われました」

「でも店長さんが優しい方で、フォローして下さった記憶があります。今回の漫画にも、そういうやり取りが反映されているのかもしれません」

「闘っている仲間は、たくさんいる」

作中で描かれたように、不条理を体験する可能性は、誰でもあり得ます。そういうとき、どのように対処しているのか、さく兵衛さんに尋ねてみました。

「もしネガティブな出来事に遭遇したら、簡単に心折れてしまいます。後になって、信頼できる人に話を聞いてもらうんです。心が傷つくことは避けられませんが、少しでも治りが早まるよう、メンタルケアに努めますね」

そして今回の漫画には、「こんな眼鏡が欲しい」という共感の声が、数多く届いています。このことについて、さく兵衛さんは次のように語りました。

「いかに皆さんが厳しい環境に身を置いているか、察せられました。この漫画みたいなことが当たり前に起こっているなんて、本当にうんざりしますよね」

「私自身、理不尽な人間や出来事にすぐ負けてしまいます。だから、あまり伝えられることはありません。でも、同じく闘っている仲間はたくさんいる。今回の漫画を読み、そのことを心の片隅に置いてもらえればいいな、と思います」

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