連載
#77 #父親のモヤモヤ
妻にも好評だった「父子帰省」 アナウンサーから「特別感」への問い
【#父親のモヤモヤが書籍に】
多くの父親の葛藤に耳を傾けてきた連載「#父親のモヤモヤ」が『妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体』というタイトルで、朝日新書(朝日新聞出版)から10月13日に発売されます。
「イクメン」の誕生から10年。男性の育児が促される一方、葛藤を打ち明けられずに孤立する父親たち。直面する困難を検証し、子育てがしやすい社会のあり方を考える一冊です。詳細はコチラから。
スタジオでは、父と子だけで帰省する「父子帰省」にも話題が及びました。SNS上では、日ごろ家事や育児の負担に悩む母親などから好意的に受け止められています。
男性は2018年末、沖縄県に帰省する際、先に男性と息子が帰省し、後から妻が合流する部分的な「父子帰省」をしました。
男性は当時の取材に「元々は妻の仕事が忙しく、長く休みを取れないことが理由でした。ただ、私が自宅でオンオペ育児をするよりも、実家に帰った方が気がまぎれるし、両親も喜ぶと思いました。妻も仕事に集中できます。ウィンウィンだと思いました」と話しています。
1人の時間を確保できたことで妻から好評だったことを話すと、日ごろ子育てに追われている山﨑アナも「実は、私が土日に仕事がある日は(夫と子ども)2人で帰ってもらったことが何度もありまして、ひじょ~に助かるんです」と反応しました。
パーソナリティーで、同じくKBCアナの小林徹夫さんは育休経験があります。「お父さんと子どもというだけで、スペシャルな感じに聞こえてしまうのがちょっと。むしろこれまではどうだったのかということかもしれません」とコメントしました。
母親と子どもだけの帰省は一般的で、「母子帰省」と呼ばれることは少ないのに、父子だと注目されてしまうことは、むしろ男性が子育てすることに消極的だったことの裏返しで、そこに課題があるのではないか――。そんな指摘です。
記事を紹介するだけでなく、エピソードの背景にある課題にも切り込んでいこう。そんな番組の姿勢をうかがわせる場面でした。
次回は、夫婦の家事育児分担をテーマに9月中旬以降に放送予定です。
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