連載
#46 #やさしい日本語
外国人ママがつまずいた「水泳のお道具」 慌てて手芸店に走った理由
「なぜプールで帽子をかぶるのですか?」
【自動翻訳用】ふりがな なし
■きょうのことば
水泳帽……泳ぐときにかぶる帽子のことです。泳ぐのが得意か、まだ苦手かどうか、先生がすぐ分かるように、泳ぐ力が分かるテープを付けることがあります。
【インドネシア人主婦のマリアさんの話】
マリアさん 「私の子どもは、泳ぐ練習をする教室(スイミングスクール)に通っています。 子どものときから、泳ぐことができることは、大切だと思います。 インドネシアでは、学校で泳ぐ練習をすることが、あまりありません。 私が子どものとき行った学校にはプールがありませんでした。中学のときは、3回ぐらい泳ぐ授業がありました。その時は、バスに乗ってプールに行きました」
――インドネシアはずっと暑い国なのに、泳ぐ授業ができないのは、もったいないですね。日本のスイミングスクールは、どうですか?
マリアさん 「この間、教室から、用意するものについて手紙をもらいました。でも手紙を読んだとき、私は、困りました。 『水泳帽』について書いてありました」
――水泳帽は、泳ぐときにかぶる帽子ですね。どうして困ったのですか?
マリアさん 「手紙には、こう書いてありました。 『子どもの名前を書いてください』 『マジックテープ部分には泳力に合わせて星ワッペンが付きます』 そして、星の形の布が付いた帽子の絵がありました」
ーー「泳力」は、泳ぐ力、泳ぐのが上手かどうか、という意味ですね。何が分からなかったんですか?
マリアさん 「私は、お店に『星のワッペン』を探しに行ったんです。私は、この絵のような帽子を作らなければいけないと思いました。 最初に、布を売っている店に行きました。でも、星の形の布はありませんでした。 他の店に行っても、ありません。 最後に100円ショップに行きました。私は、店の人に『星の形の布はありますか?』と聞きました。そして、手紙を見せました。 そしたら、店の人が『このワッペンは、学校でもらう物ですよ』と教えてくれました」
――確かに、手紙には「星ワッペンは後でもらいます」と書いていないですね。日本の学校やスイミングスクールでは、子どもが泳ぐのが得意かどうか、先生がすぐ分かるように、よく帽子にテープやワッペンを貼ります。そして、泳ぐテストに合格すると、ワッペンが増えます。日本ではよくあることですが、他の国から見ると、普通ではないことなのですね。
マリアさん 「日本では、水着も帽子も、学校で決めていますよね。水着は黒で、柄がないもの。私は驚きました。帽子も、かぶらなかったら、プールに入ることができません。 でもインドネシアでは、泳ぐときに帽子をかぶる人はあまりいません。帽子はプロの選手だけです。日本ではなぜ帽子をかぶるのですか? 髪が抜けて、プールを汚さないようにするためですか?」
――それも、理由の一つですね。それから、帽子は水の中でも分かりやすいように、色がついています。子どもが泳ぐことができなくて、おぼれた時でも、すぐ分かるようにしているそうです。
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