連載
#17 ざんねんじゃない!マンボウの世界
謎多き「手のひらサイズのマンボウ」本名クサビフグの知られざる歴史
「不安な気持ちになる」正面から見た姿
ところが、「今のところ生きているクサビフグが口を閉じる事例は確認されていない」と澤井さん。最新の研究では、「口は縦長のまま開きっぱなしになっているのでは」と考えられているそうです。
ちなみに「フグ」という名がついていますが、今のところ毒の報告はないといいます。澤井さんは火を通して肉を食べたことがあり、「一般的な白身魚に似ていて、マンボウ科の中で一番おいしい」というほど。ただし、食べる文化が発達していない未知の食材のため「食べるときは注意が必要」と話します。澤井さんも生食は控えたそう。
<さわい・えつろう>
1985年奈良県生まれ。マンボウ研究者。ウシマンボウとカクレマンボウの名付け親。著書に「マンボウのひみつ」(岩波ジュニア新書)「マンボウは上を向いてねむるのか」(ポプラ社)がある。広島大学で博士号取得後は「マンボウなんでも博物館」というサークル名で同人活動・研究調査を行い、Twitterでも情報を発信している(@manboumuseum)。澤井さんの研究を支援するサイトはこちら:http://fantia.jp/fanclubs/26407
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