ネットの話題
蚊取り線香で「ナスカの夏」一筆書きのひらめきが生んだナイスコラボ
毎年バズる「夏の風物詩」

ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」と、日本の夏の風物詩である「蚊取り線香」の、まさかのコラボがツイッターで話題です。おなじみの緑色の線香がかたどっているのは、ナスカの地上絵の代表格「ハチドリ」。同じく有名な「サル」は尻尾の部分は、渦巻きがそのまま活用されています。斬新な組み合わせに、ツイッターでは「ナイスアイディア」「もったいなくて火がつけられない」という声が集まっています。
2008年に制作された「ナスカの夏、ペルーの夏」
「現代美術二等兵」は籠谷さんとふじわらかつひとさんのユニットで、見る人が肩の力を抜いて楽しめる作品、その名も「駄美術」を発表してきました。「駄美術」とは、高級な洋菓子や和菓子の対極に、誰もが楽しめる「駄菓子」があるように、親しみやすい「美術」として名付けられたもの。これまで、絵画、彫刻、写真など幅広いジャンルの作品が制作されています。
2人は当時、雑誌「Casa BRUTUS」(マガジンハウス)で毎月交互に作品を発表しており、その中で生まれたのが「ナスカの夏、ペルーの夏」でした。

制作のきっかけを、籠谷さんは「どこかで、ナスカの地上絵が一筆書きになっていると知ったことですかね」と話します。ちょうど夏季の号に向けての作品を検討している最中で、「蚊取り線香も一筆書き。地上絵のサルの尻尾がまさに渦のような形で、蚊取り線香にできるのではないか」と思ったといいます。
設計の時間なども含め、制作期間は7~10日ほど。蚊取り線香に近い質感が出るように、さまざまな素材を切り出し、最終的には合板(ベニヤ板)を着色し完成しました。

当初制作したのは本物の蚊取り線香ではないため、「実際に使えるわけではないんです」。「撮影の時は煙を出しているような加工もしましたが、作品用のものです」
夏を知らせる「蚊取り線香のバズ」

現在は品切れとなっていますが、「また評判になれば売ってくれるようになるかもしれませんね」。
「現代美術二等兵」は毎年、年末に京都市のギャラリー「MATSUO MEGUMI +VOICE GALLERY pfs/w」で個展を開き、新作を発表しています。サイトでも過去作を発表しており、「展覧会もすごく少なくなっていますが、おうちで僕たちのサイトを見て暇つぶしにでもしていただければと思います」と話しています。
◇
「現代美術二等兵」のサイトはこちら(http://www.g-b-2.net/gb2/index.html)