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マンガ

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あこがれの「魔法少女」なれるはずが…幼なじみの「宝物」を漫画に

「思い描いていた通りにいかない中で、泥臭く対抗する」主人公たち

いぬパパさんの漫画「あこがれ魔法少女☆デンジャラスデンジャー 」
いぬパパさんの漫画「あこがれ魔法少女☆デンジャラスデンジャー 」 出典: コミチ

目次

小さな頃から、テレビの中で活躍する「魔法少女」にあこがれを持っていた女の子。その夢は途切れず、中学生になっても毎日決めぜりふを唱え、「変身」に挑戦しています。そんな中、本当に地球に危機が訪れ、自分の番が回ってきたと思いきや――。漫画投稿サービス「コミチ」が開催する「コミチ漫画賞」で、「スピード感とエンタメ感にあふれた快作」と評価され、大賞に選ばれた作品。アニメのように「思い通りいかない」主人公たちに親近感が湧いてきます。

いぬパパさんの漫画「あこがれ魔法少女☆デンジャラスデンジャー 」

「コミチ」が毎月開催する「コミチ漫画賞」では、テーマに沿った漫画を募集しています。審査員は漫画編集者の鈴木重毅さん、大手家電メーカー・シャープのツイッターアカウントを担当するシャープさん、人気ツイッターアカウントで編集者のたらればさん、コミチ代表の萬田大作さんです。

「関係姓」をテーマにした今回、大賞に選ばれたのは「あこがれ魔法少女☆デンジャラスデンジャー」を描いたいぬパパ(@inupapa1979)さんでした。
出典:コミチ

主人公は中学生の女の子、手羽元ささみ。幼稚園児の頃に見たテレビに影響され、毎朝ステッキを振って変身に挑戦し続けていました。そんな娘に両親は驚きつつも、「継続は力ね」とあたたかく見守っています。

「今日も変身できなかった」と落ち込むささみに、幼なじみの登坂せせりは「ささみちゃんならきっとうまくいくよ」と声をかけます。しかしその時、空から何かが落ちてきて、2人の目の前で勢いよく不時着しました。

出典:コミチ

宇宙船のような機体から出てきたのは、ぬいぐるみのような姿の「宇宙警察」。「間もなく凶悪な宇宙人がこの付近にやってくる」と伝えますが、内政不干渉のため、「自分たちで星を守るように」と告げます。

そういって宇宙警察が取り出したのが「魔法のアイテム」。まさにテレビで見ていたような変身ステッキです。

出典:コミチ

王道ストーリーかと思いきや「まさか」の連続

「ついにキターっっ!?」

待ちに待った展開に、喜びを隠しきれないささみ。しかし、アイテムを渡されたのは主人公のささみではなく、幼なじみのせせりでした。幼い頃から気が弱かったせせりは、「いつかささみちゃんを守りたい」と、実は朝晩2回ずつ毎日変身に挑戦。「想いの力」をエネルギーにするアイテムは、せせりの努力を選んだのでした。

出典:コミチ

しかし、それではささみは納得できません。変身しようとするせせりを邪魔して、2人は大げんか。アイテムを奪い合って変身してみるも、戦隊風やロボット風など思い描いた姿とはほど遠く……。宇宙人が襲来しても争いを続ける2人に、宇宙警察はやむをえずアイテムをもうひとつプレゼントすることに。仲違いをやめ、お互いの強い願いで変身した姿は――。

出典:コミチ

大賞作品についてシャープさんは、ひとつずつの設定には既視感があるものの「それが緩急組み合わされ、クリアな絵で描きこまれたとたん、少なくとも私には、見事に未知な作品として、目の前に現れた」と評価。たらればさんも、「しっかりと起承転結が付けられていて、一編の物語として仕上がっていた」とコメントしています。

アニメにツッコミ「ひっくり返してみたら…」

作者のいぬパパさんが今回の漫画を描いたきっかけは、受講していた「コルクラボ専科マンガ家コース(コルクラボマンガ専科)」の課題で「バディ」をテーマにストーリーを描き始めたことでした。漫画賞のテーマ「関係性」に合わせて、ストーリーも変更。縦スクロールの漫画に仕上げて投稿しました。

出典:コミチ

中学生の娘と小学生の息子の父であるいぬパパさん。休日はいつも家のテレビに、子どもたちが見るアニメが流れています。小さい頃は夢中だった番組も、成長すると娘も「大人の目線」で見るようになり、ツッコミを入れながら見ているそうです。

「例えば、初めてもらった変身アイテムなのに、いきなり呪文が言えたり、必殺技が出せたり。『こんなにうまくいくわけない』というツッコミから、パターンをひっくり返したら面白いのかも思いと描きました」

このため、選ばれない主人公や想像と違う変身姿など、漫画には「思い描いていた通りにいかない中で、泥臭く対抗する」という内容が色濃く出ています。

出典:コミチ

漫画賞で大賞となったことについて、「見方によってはひねくれていると思うのですが、大まじめに描いたものなので面白がっていただけたのは良かった」と話します。「気軽に読めて、読む人が発想を広げていけるような作品になっていればうれしいです」

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