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のん「しんがたコロナってなに?」 子どもたちに語りかける朗読動画
のんさんが朗読を担当した動画です。
新型コロナウイルスについて「子どもたちがわかるように伝えよう」と企画された動画があります。ある家族が医師の監修を受けながら手作りしたものをもとに、俳優・のんさんが朗読で参加しています。
NHKエンタープライズが開設したYouTubeチャンネル「子どものための新型コロナウイルス予防」。今月3日に、前編「しんがたコロナってなんだろな」と、後編「きみだからできること」が公開されました。
子どもにも伝わりやすい言葉を選んだ絵本形式の動画で、前編では新型コロナウイルスとは何か、なぜ感染が拡大しているのかを説明。後編では感染を防ぐための三つの方策を紹介しています。
監修は国立成育医療研究センターこころの診療部の医師・田中恭子さん。俳優や「創作あーちすと」として活動するのんさんが朗読を担当しています。
きっかけになったのは、NHKエンタープライズのディレクター・後藤遷也さん(32)とその家族がプライベートで制作した動画。文と音楽は遷也さん、絵は母親の裕子さん(68)、着彩は義姉の晶代さん(34)が担当して、YouTubeで公開したものです。
その内容が社内で評判となり、一部を再編集して英語版や中国語版などをNHKエンタープライズとして制作。国内向けには「著名人に朗読してもらうことで動画の訴求力を高めよう」と、のんさんに朗読を依頼しました。
遷也さんがプライベートで動画を作ったのは、交流のあった田中さんからの「新型コロナウイルスについて子どもたちに動画で情報発信しよう」という提案がきっかけ。
制作にあたって心がけたのは、大人の一方的な指示ではなく、子どもたちが納得して「どう過ごすか」を自律的に考えることができるように幅をもたせることでした。
子どもに伝わりやすいよう、画家である裕子さんに絵を描いてもらって絵本形式に。田中さんからのアドバイスを受ける度に何度も構成を考え直しました。
「当たり前のことを伝えている動画なのですが、その当たり前のことをちゃんと伝えられてこなかったのが子どもたちであり、そして実は大人もそうだ、と制作しながら思いました」と遷也さん。
社会にとって必要だという使命感や、単純に「楽しい」という気持ちで作り始めた動画が、思っていた以上に広がったことについては、こう話します。
「ものすごい労力の産物、というわけではありません。誰かが徹夜したとか、新たな機材を買いそろえる必要があったとか、そういうこともありません。母も、姉も、私も、そして監修の田中先生も、それぞれがすきま時間で労力を少しずつ差し出して、それをより集めて出来上がったものです」
朗読を担当したのんさんは「大人に伝えるテンションではなく、子どもがわかるようにゆっくり丁寧に優しく話すことを心がけました」と言います。
年代を問わず多くの人から愛されており、「子どもに丁寧に語りかける」という今回の動画にピッタリな優しい語り口ということで、白羽の矢が立ったそうです。
「子どもたちにもきちんと知ってもらいたいタイムリーな企画だと思い、お受けしました。コロナとは?ということだけはなくて、みんながちゃんとやることを動画で説明しているので、後編は特にちゃんと見て欲しいです」(のんさん)
のんさん自身の仕事もリモートワークになるなか、オンラインライブなど新しいことに挑戦しているといいます。
「世界中で行動が制限されているから、みんなすごくストレスを抱えていると思います。子どもたちも同じくストレスを抱えていると思うので、きちんと理解して、ちゃんと行動をして、みんなで頑張ってコロナ対策をしていきましょう!」