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駅に現れた「変態」的な広告 自粛の中、京都水族館がくれた安らぎ
「しびれる」「宇宙レベルで素晴らしい」絶賛する声

「変態予告」しびれるようなカッコ良さ
見入ってしまうほどの繊細なデザインに、ツイッターでは「しびれる」「宇宙レベルで素晴らしい」など、絶賛する声が集まっています。

現在も休館が続いていますが、広報担当者は今回の広告について「状況が収束することへの期待を込めて、掲出させていただきました」と説明します。
営業自粛が広がり、経済活動が停滞している時期だからこそ、ツイッターでは「広告があるだけでホッとする」という声も寄せられています。人々に安らぎをも与えたこの広告は、どのように生まれたのでしょうか。
「新しい形態へ変化していく姿勢」表す
「京都水族館がこれまで大事にしてきた『水族館のある暮らしを提供する』という、本質的な想いは変わっておりません。一方で、開業から約8年間経過して、変化する時代や環境の中で、京都水族館がこれから新しい形態へ変化していく姿勢を『変態』という言葉で表現しました」(広報担当者)


「変態予告」強いコピーに負けないように
イラストに描かれているのは、バックヤードも含め、同館で展示・飼育されている生き物たちです。石井さんによると、作品には「京都水族館の特色を色濃くする『オオサンショウウオ』や『イルカ』をはじめ、フォルムや動きの特徴を活かし文字を構成できるいきもの」をセレクトしたといいます。
「水族館を訪れるお客さんと『同じ目線』をインプットし、その目線でいきものの姿を描くことを大切にした」という石井さん。実際に水族館に足を運び、1日かけて生き物を観察・撮影したそうです。

「細部まで綿密に描いているが図鑑的な正確さを目指すより、いきもののフォルムの面白さや奇妙さを出すことにこだわり、ある意味で『変態』的なイラストレーションを目指しました」
その中でも特に悩み抜いたというのが、コピーの形に合わせた生き物の配置。石井さんは「特に『態』はうまくいった感触がある」とコメントしています。改めて「態」のイラストをじっくり眺めると、ペンギンやクラゲなどが絶妙なバランスで文字が表現されているのが伝わってきます。

京都水族館の「変態予告」 の広告は、5月24日までの掲出を予定しています。地下鉄梅田駅のほか、JR京都駅、京都市営地下鉄四条駅など、5箇所で掲出されているそうです。
また、「休館中もいきものは元気に過ごしています」という担当者。同館ではゴールデンウィークには無観客イルカショーを開催し、SNSでも積極的に生き物の様子を発信しています。(京都水族館のTwitter:@Kyoto_Aquarium)