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ドライブインシアター体験者の思い出「外出制限」でわかるありがたみ

吉河さんがマンガに描いたドライブインシアターの「理想と現実」
吉河さんがマンガに描いたドライブインシアターの「理想と現実」

目次

野外で車に乗ったまま映画を見るドライブインシアターが注目されています。理由はコロナウイルスの感染防止。編集者の吉河未布さんが、ドライブインシアターを知らない後輩に伝えようと当時の思い出をマンガにしたところ「音が聞こえない!」「雨降ってきた……」など、よみがえってきたのは生々しい記憶。何でもスマホで事足りる時代、ドライブインシアターの「ほろ苦い記憶」と、外出制限が続く今だからこそ気づいた魅力について、吉河さんに振り返ってもらいました。

「(行ったこと)……あるよ」

「あー、今あったらこれは行きたくなるねー」

チャットの相手の後輩と盛り上がったのはドライブインシアター。

コロナ

マイカーの良さが見直される&娯楽施設軒並み休業

ドライブインシアター

後輩からは「懐かしいww経験してみたいです」との返事。すると吉河さん。

「(行ったこと)……あるよ」

「とんねるず的な何かを感じます」

吉河さんの返事に後輩のテンションが急上昇します。

「ホットドッグプレス的な、時代をかんじます。音はどうやって?」

「音はFMトランスミッターを使うんだよ、ってか。今、こんな想像してるだろ」

と吉河さんが打ち返したイメージは、わたせせいぞうさんのイラストをほうふつとさせるオープンカーに乗ったカップルの図。

「ねるとん紅鯨団とかでよく見た気がします(笑)大磯ロングビーチ、とんねるず的な何かを感じます」

さらにテンションが上がる後輩ですが、吉河さんは一言。

「残念ながらそれはない」

「結構緊張感もってスケジューリング」

「まあ、水族館とか博物館行くみたいなイベントだよ。お出かけ先のひとつというか」

当時の記憶がよみがえる吉河さん。

「車の中で飲食できるのはいいよね。買い出しも楽しい」
「渋滞はまったらいけないし、結構緊張感もって、それをメインにしたスケジューリングだった気が」
「なんだろー。外の空気を感じながら見られるのが新鮮なのかな」

字幕の思い出「ブッ、ザザー」

「何見たっすか?」という素朴な疑問に「覚えてない」と言う吉河さん。

そのうちにある出来事を思い出します。

「字幕が辛かった記憶が……」

スクリーンデカい

字幕の時もデカい

一文の全体キョリが長い

読むのに時間がかかる

「頑張ってエーゴ聞くしかないなあ」と思っても、「ブッ、ザザー」というノイズ。

さらに、車中の吉河さんに最悪のアクシデントが訪れます……。

誰かの気配のありがたみ

体験者ならではのエピソードを披露してくれた吉河さんに、ドライブインシアターについてつづってもらいました。

     ◇

新型コロナウイルスの感染拡大で、「ドライブインシアター」が再注目されているという。

ドライブインシアターは、広い駐車場のようなところに巨大なスクリーンが設置されていて、観客は車で集合。そこから映画を楽しむという施設だ。アメリカ発祥で、日本ではバブル時代にデートスポットとしてブームになったが、その後は衰退していた。

2010年10月に神奈川県の大磯ロングビーチが営業を終了し、国内のドライブインシアターはいったんなくなったものの、人気は根強く、イベントとして各地でしばしば復活。さらに2018年には、熊本県阿蘇市に常設施設「DriveinTheaterAso」がオープンしている(現在は移転工事中)。

そして今年になり、3月以降、新型コロナウイルスの流行を受け、映画館が続々と休館。合わせて、“3密”を避けられるという意味合いからマイカーのメリットが見いだされるなか、ドライブインシアターにも関心が集まっているらしい。

3月には埼玉県川越市で、4月には山梨県甲斐市でドライブインシアターが開催されたほか、4月10日には、シアタープロデュースチーム「DoitTheater」が、5月以降に大磯ロングビーチ駐車場での実現を目指すプロジェクト「ドライブインシアター2020(DriveinTheater2020)」のクラウドファンディングをスタート。『カメラを止めるな!』の監督・上田慎一郎、お笑いコンビ・爆笑問題などが賛同者に名を連ねている。

家の中、スマホで手軽に配信映像を楽しめる時代。オンラインで友人とつながりながら視聴することだってできる。それでも、外出に制限がかかると、改めて広々としたところで息をすること、誰かの気配を感じながらものを楽しむことのありがたみがわかる。ドライブインシアター、確かに今近くにあったら、行ってみたくなりそうだ。

※10年前の記憶は、あくまでも個人の感想です……。

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