ネットの話題
飼育員の方が多い!桂浜水族館ツイッター「珍しい魚」いなくても人気
「飼育員ヲタ垢」とまで称されるアカウント

水族館のアカウントなのに、生き物よりも多いのは飼育員の写真の投稿。「飼育員ヲタ垢(オタクのアカウント)」とまで称される、桂浜水族館(高知県高知市)のツイッターアカウントが話題です。生き物たちを見つめる、飼育員たちの優しいまなざしに「癒やされる」「写真集欲しい」という声が続出。長年、年中無休の営業を続け、「戦後初」という休館を余儀なくされている今、ファンをつなぎとめる役割も果たしています。
投稿されているのは、飼育員、飼育員、飼育員…

実際に、投稿されている写真を見てみると、飼育員、アシカ、飼育員、飼育員、カピバラ、リクガメ、飼育員、飼育員、飼育員……。圧倒的飼育員率の高さです。

どうして飼育員の方を投稿し始めたのでしょうか。桂浜水族館に聞きました。
珍しい魚いなくても、「ひと」でつながれば
飼育員の方にまつわる投稿をするようになったのは、2016年5月、桂浜水族館がツイッターアカウントを開設してしばらく経ってからのことです。

「魚に興味がなくても、楽しい飼育員さんがいれば行くきっかけになるかもしれない。そんな風に、『ひと』でつながっていければと思いました」
【忙しい人向け】桂浜水族館【水先案内人まるのん】 pic.twitter.com/n35R5kyCnI
— 桂浜水族館 公式 (@katurahama_aq) April 14, 2020
「そんなのいらない」最初は冷たい声も
「言う人は何をやっても『やめろ』と言うんだと思います。それよりも応援してくださる人がいらっしゃったことがうれしくて、気にしませんでした」
飼育員推しして参ってから幾何か経つけど「飼育員いらん」とか「水族館なんだから◯◯だけしてろ」って言われ続けた時があったし、非難もあった。
— 桂浜水族館 公式 (@katurahama_aq) April 14, 2020
私が言いたいのは、桂浜水族館の飼育員が尊いってだけだからうるせえ文句あんならうまいもん食ってクソしたら暖かくして寝ろ。みんな幸せになれ。解散。 pic.twitter.com/QwkEuKDcBO
同館の20名の飼育員のうち、7~8名がSNSに登場しています。撮影を担当するのは、広報の森香央理さん。カメラを向けると照れてしまう飼育員が多かったため、自然な表情を撮るために隠れて撮影しているといいます。

「戦後初」の休館、終息後に期待
「台風で半日休館したことはありますが、ずっと年中無休でした。ベテランの方が言うには、休館は戦後初なのではないかと……」(森さん)。ツイッターでは同館が休館することを知って、今回の「事の大きさ」を理解したという旨のツイートまでみられます。

新型コロナ禍の中でアカウントが注目されたことを、「こういう時だからこそ、みなさんが癒やしを求めていたのでは」というおとどちゃん。投稿に対するうれしい反応に、「頑張ってきたのが報われた」と話してくれました。
電話取材の最後、つい癖で「お忙しいところ申し訳ありませんが…」と言った記者。すかさずおとどちゃんは「忙しくないんで」と答えるのでした。
魅力的な飼育員の方々と生き物たちが、新型コロナが終息した後に、みなさんが訪れるのを待っています。またひとつ、「コロナ後」の楽しみが増えました。